内容説明
オバマ大統領が画期的成果と自賛した医療保健改革法の成立は、逆に、ティーパーティ運動の活発化はじめ反対勢力の結集を招き、中間選挙で大勝した共和党の勢いの前に、今やオバマの再選さえ危ぶまれている。この現状の下、中間選挙での選挙運動と投票行動、共和党指導者の活動、選挙制度の問題、対外援助政策等、2012年大統領選挙を焦点に、日本で報道不十分な実態も含め的確に分析した、オバマ政権と現代アメリカ政治考察第三弾。
目次
第1章 2010年中間選挙におけるティーパーティのインパクト:集計・個人レベルデータを用いた実証分析
第2章 連邦下院共和党指導部:組織化、戦略、活動
第3章 グラスルーツ・ポリティックス:アイオワ州アウトリーチ戦略とティーパーティ運動
第4章 複合メディア時代の政治コミュニケーション:メディアの分極化とソーシャルメディアの台頭で変わる選挙戦術
第5章 2010年の連邦下院議席配分と選挙区区割り見直し作業:2012年以降の選挙に与える影響
第6章 選挙制度と大統領選挙人制度:現状と問題点
第7章 オバマ外交の今後:「開発力」から見た対話・協調路線
第8章 評価と展望:中間選挙後の政治動向と2012年の連邦公職選挙に向けて
著者等紹介
吉野孝[ヨシノタカシ]
1954年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。同大学院政治学研究科博士後期課程修了。1984年から1986年までウィスコンシン大学(マディソン)政治学大学院留学。1991年から1993年までジョンズ・ホプキンズ大学高等国際問題研究大学院(SAIS)客員研究員。1995年より早稲田大学政治経済学術院教授。専門は、英米政治学、政党論、アメリカ政治
前嶋和弘[マエシマカズヒロ]
1965年生まれ。文教大学人間科学部人間科学科准教授。上智大学外国語学部英語科卒業後、新聞記者生活を経て1994年渡米、ジョージタウン大学大学院政治修士課程修了(MA)、メリーランド大学大学院政治学博士課程修了(Ph.D.)。敬和学園大学を経て、2008年から現職。専攻はアメリカ政治(とくにメディア、議会)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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