内容説明
本書では、新事業を予測通り発展させる立場にあるマネージャーに指針を与える。収益ある成長事業の構築とは、あまりにも膨大なテーマである。そのためここでは、成長を生み出すためにあらゆるマネージャーが下さなくてはならない、九つの意思決定に的を絞った。これらはイノベーションのブラック・ボックスのなかで成功するための重要な決定である。
目次
第1章 成長という至上命令
第2章 最強の競合企業を打ち負かす方法
第3章 顧客が求める製品とは
第4章 自社製品にとって最高の顧客とは
第5章 事業範囲を適切に定める
第6章 コモディティ化をいかにして回避するか
第7章 破壊的成長能力を持つ組織とは
第8章 戦略策定プロセスのマネジメント
第9章 良い金もあれば、悪い金もある
第10章 新成長の創出における上級役員の役割
終章 バトンタッチ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
28
[イノベーションのジレンマ]の続編ですが、やはり前著と同様に非常に読みでがあると感じました。今回は題名通り「解」ということでどのような解決策を行っていくのかが示されています。様々なケースが示されており説得性があると思いました。2014/11/16
vinlandmbit
19
いちエンジニアから、広い視点を持ったエンジニアとなる上で、学び多い一冊でした。2013/01/10
Thinking_sketch_book
17
★★★★★ イノベーションの起こし方が学術的にここまで研究されているものかという印象です。10年前に出版されたのに何故読まなかったのか残念でならない。一言で状況により理論を使い分けるものだといっても、いままでは手探りで対応していたと思う。しかし本書は少なくともその大枠を教えてくれるので無駄な行動をする確立が大きく減少するだろう。2014/02/05
手押し戦車
16
企業は最初は破壊的なイノベーションで機能が限定された低価格層で参入し破壊的イノベーションを起こし既存企業と高価格層まで競争し優良企業へと成長する。優良企業は過去の破壊的イノベーションの延長上で持続的なイノベーションを繰り返してしまい破壊企業が参入して来た時には製品がコモディティ化され高コスト型の企業になっていて低収益分野を切捨てた結果、低価格市場での競争が始まると高コスト型が足を引っ張り追加売上を得ると間接費が膨らみ競争力がなくなり高価格市場に戻ることになり似た様なコスト型の競合と競争し四面楚歌になる2015/01/20
デビっちん
15
前書が破壊的イノベーションへの近接に対する警笛に対し、本書はそんな状況下での力の働き方、そして、その力を機会として利用するにはどうすればいいかという解が記載されています。破壊的イノベーションが避けられないのであれば、それを逆手に取って、いかにマネージし、推進の力に変えるかが未来の選択肢です。その際に必要な思考のフレームが提示されていました。そのフレームは、多数の事例から導きだされた理論であり、それらを同様な事例に当てはめている実践の様子は具体的でした。+どの理論というレンズを通して、あの問題を見てみよう?2016/11/08