出版社内容情報
孤独死や無縁仏よりもこわい、長生き。
老いさらばえるなか、ゴールの見えない人生を歩き続けるのは辛すぎる。
いま、私たちはタブーとされてきた「死に方を決める」という課題に直面している。
長生き地獄の現場から、自身の死に方と生き方を問う本!
2015年の国勢調査確定値によると、75歳以上の人口が、14歳以下の子供を上回ったという衝撃的な報告が出ました。
人間の長い歴史のなかで、これだけの「超高齢社会」は初めて。人類は未曾有の事態に遭遇する。
いま、私たちは、これまでタブーとされてきた「死に方を決める」という課題に直面している。
これからの長寿は必ずしも幸福ではない。「長生き=幸福」という価値観は崩壊しつつある。
生涯未婚率が増加傾向にあるなか、単身高齢者の増加は必至。
老人がたくさんの家族にみとられ、惜しまれつつ逝く姿は、もはや幻想でしかない。人間はどこかで自分の命をしめくくることを考えなければいけない時代に入ってきた。
「尊厳死」や「安楽死」は、長生き地獄のなかで唯一残された生きる希望。
老いさらばえるなか、ゴールの見えない人生を歩き続けるのは辛すぎる。「あそこまで頑張れば休めるよ」という希望が欲しいだけ。
別に自殺したいわけではない。「死=(安楽死・尊厳死・自選死)」という希望があるだけで、人を今日一日を頑張って生きられるのではないか
……。
延命治療や在宅医療、老人ホームなど、長生きの実状をつぶさに取材してきた著者が、これからの死に方と生き方を問う本!
内容説明
「100歳以上の高齢者が全国に6万5692人に。46年連続の増加」などのニュースを聞くたびに、「もし、自分がそこまで生きてしまったらどうしよう」と、本気でこわくなる。考えても仕方がないことだが、どう死ぬかは、70歳のわたしの最大の関心事だ。わたは、長生きがしたくない。これは本音だ。独居老人が増え続ける日本において、ゴールの見えない長生き人生はまさに地獄だ。人はゴールがあるから、今日一日を頑張れるのではないか。長生きの現場を見ながら、これからの生き方と死に方を考えたい。
目次
第1章 長生きがこわい
第2章 ルポ・長生き地獄の現場から―それでもあなたは延命を望みますか
第3章 わたしたちの最期はどうなるのか
第4章 安楽死はいけませんか―オランダ安楽死協会を訪ねる
第5章 いい死に方をするために―今から考えておきたい10のこと
第6章 どう死ぬかは自分で決めたい
著者等紹介
松原惇子[マツバラジュンコ]
1947年、埼玉県生まれ。昭和女子大学卒業後、ニューヨーク市立クイーンズカレッジ大学院にてカウンセリングで修士課程修了。39歳のとき『女が家を買うとき』(文藝春秋)で作家デビュー。NPO法人SSS(スリーエス)ネットワーク代表理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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