内容説明
「相続」というと、お金持ちの話と思うかもしれません。しかし相続額の多い少ないは問題ではありません。「ウチは家族円満だから大丈夫」「法律で決められたとおりに」と思っていても、相続が「争族」を生んでしまうケースは山ほどあります。準備不足のまま迎えてしまうと、家族間の亀裂や絶縁、また深刻な心理的ダメージを負ってしまう可能性が高いのが相続です。そうした事態を回避するための知恵とノウハウを、豊富な実例を紹介しながら解説していきます。
目次
第1章 “その日”は突然やってくる
第2章 相続が“争族”を生むとき
第3章 残された家族がやるべきこと
第4章 相続事例~トラブルの原因から回避策・解決策まで
第5章 遺言書は親子の絆の証明書
第6章 相続税は知らないと損する税金
著者等紹介
天野隆[アマノタカシ]
税理士法人レガシィ代表社員。株式会社レガシィ代表取締役。公認会計士、税理士、宅地建物取引主任、CFP。1951年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。アーサーアンダーセン会計事務所・ヒューストン事務所を経て、現職。累計2,700件、相続税申告等件数日本一(TKC調べ)であり、専門ノウハウと対応の良さで、紹介者から絶大な支持を得ている、専門家147人を擁する税理士法人レガシィの代表社員税理士として注目されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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シュラフ
18
いよいよ明日から相続税が変わる。今まで相続税は余程の金持ちしか・・・と思っていたのだが、これからは一般庶民もその対象になる可能性が高いというのだから大変なことだ。金持ちは節税対策しているので準備は万全かもしれない・・・庶民こそ対策が必要ということだろう。法定相続人が3人の場合、非課税枠は現行の8000万円から変更後は4800万円になる。とすれば仮に税率10%としても相続人には大きな問題である。手元に納税資金がまとまってあるわけではない。家族でじっくり話をしたほうがよい問題なのだが、話の切り出しも難しい。2014/12/31
fumikaze
6
お金のことでもめるようにみえても、本当は愛情の有無のような気がする。自分が本当に愛されていたと思えない時ほど、お金に執着するのではないだろうか。2014/05/18
ケニオミ
4
親が段々と高齢になりつつあり、相続について考えなくてはいけないかと、ふと思い手にしました。相続は往々にして「争族」になるというのはよく聞く話ですが、できる限りそのようにならないようにするにはどうしたら良いのか参考になる書物でした。親に遺言書を書いてもらうのが一等良い方法のようですが、なかなか本人にそのように促すのは難しいので、著者が勧めている方法は、自分の遺言書を書いてみることでした。そうすることにより、親の気持ちがよく分かるようになり、説得もしやすくなるということですね。財産ないけど実行してみようかな?2012/06/30
虹
3
「寄与分」とは親の世話や話し相手をしたくらいでは対象にならない。個人的な感情とかで左右されず、財産分与は法律できちんと守られているものだから安心した。(*2013年のもの。細かい箇所の法律は変わる場合もあり2019/04/27
なかな
3
業務上相続の基本を押さえておく必要性に加え、相続手続きを行う相続人の背景・心境を想像して少しでも心境を汲んだ応対が出来るようになればと思い本書購入。相続の流れ・税制のほか、著者が実際に受けた様々な相続の事例が掲載されていて参考になった。2014/07/13