ソフトバンク新書
知的思考力の本質

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  • サイズ 新書判/ページ数 214p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784797352535
  • NDC分類 141.5
  • Cコード C0295

出版社内容情報

知的思考力の源を解き明かす!
哲学と物理学に精通する賢人の議論が、物事の見方・考え方を根底から変える。

知的思考力の本質は、哲学と物理学に通じる。一般的には縁遠く避けて通られがちな両学問が、なぜ「本質」なのか?それは人間、生命、宇宙など、物事の根源を追求する思考力を養うからである。これを論じ合うのは、哲学・物理学とホラーを融合した野心的小説を世に問う作家・鈴木光司と、物理学・科学哲学の賢人であるサイエンスライター・竹内薫。盟友による議論は、われわれの物事の見方、考え方を根底から変える。そして、人生や仕事において問題解決を導く知的思考力の真髄を導く。

◎「常識を疑い固定観念の壁を崩す」
◎「普段の生活にはない特有の概念を知る」
◎「仮説・検証・立証の論理的段取り」
◎「反証可能性の大前提」

物事の本質的な洞察に通じるさまざまな科学・哲学のエピソードをテコにして、柔軟な「思考力」の基礎を養ってもらうのが本書の目的となる。固定的で狭い思考に陥りがちな日本人には、より流動的で幅広い思考法とのバランスを身につける必要がある。物理学と哲学の間にある、実社会で大いに役立つ思考法の本質に触れることで、良質の"知的ショック"を促す。

内容説明

知的思考力の本質は、哲学と物理学に通じる。一般的には縁遠く避けて通られがちな両学問が、なぜ「本質」なのか?それは人間、生命、宇宙など、物事の根源を追求する思考力を養うからである。これを論じ合うのは、哲学・物理学とホラーを融合した野心的小説を世に問う作家・鈴木光司と、物理学・科学哲学の賢人であるサイエンスライター・竹内薫。盟友による議論は、われわれの物事の見方、考え方を根底から変え、人生や仕事において問題解決を導く知的思考力の真髄に導く。

目次

第1章 知的思考力の源は「哲学」「科学」にある(日本には哲学が根づいていない;どう問い、どう答えるか;重要なのは脳か?肉体か;モノとコト;西洋と日本は哲学が違う;「男性的」「女性的」の対比で考える;なぜ対立する概念はふたつなのか)
第2章 知的崩壊のススメ(ふたつの脳;対立概念を意識し客観的視点を得る;モノからコトへ;実在と実証のバランス;知的思考には肉体感覚が必要;「身体」の経験値で「感覚」を養っていく;「崩壊感覚=知的ショック」が勉強の本質;崩壊と再構築の経験が大切;世界に通じる骨格を形成する)
第3章 物事の根本を突き詰め解決を導く(突き詰めて考えるとどこへ行き着くか;反対概念を突き詰める;小説に秘められた宇宙論;本当は楽しい物理学;作家鈴木光司の出発点;作家という仕事;鎖国状態で生きる人、積極的につながりを求める人)
第4章 イメージとフィードバックが思考力を育てる(学校の先生は科学音痴?;理屈を考えずに屁理屈を言わない;失敗からのフィードバックは学習の本質;戦時下から続く日本人の学び下手;前例主義では勝てない;物理帝国の凋落;多様性が求められる受験制度;結果をイメージできるか;勉強の仕方は自分で考える;雑務は誰のため?;無駄をなくすにはどうしたらいいか;なぜ学校へ行くのか?)
第5章 世界の仕組みを理解する(トップダウンとボトムアップ;絶妙なバランス力が問題解決につながる;対立概念の折り合いをつける;偏すれば、いずれシフトする;起源の不可思議;自分で自分を観る;コンピューターに意識が生まれるか;限界の先に広がる世界;知性の探求に終わりはない;セロトニン派とアドレナリン派;ギャラリーあいると奮い立つ人、怖じ気づく人;映画界に見る日本人の性分;不確定であるがゆえの報酬;世界と渡り合うためには)

著者等紹介

鈴木光司[スズキコウジ]
1957年、静岡県浜松市生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒。90年、デビュー作の『楽園』(新潮社)が日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞。その後、一大ホラーブームを巻き起こす。著作は世界20カ国語に翻訳されている。また、“文壇最強の子育てパパ”の異名の通り、二人の娘を育て上げた経験から、政府の諮問機関「少子化への対応を推進する国民会議」や東京都青少年問題協議会の委員などを歴任。作家になる前、塾の講師や家庭教師をして子どもたちに勉強を教えた経験もある

竹内薫[タケウチカオル]
1960年、東京都生まれ。サイエンスライター。東京大学教養学部教養学科、同理学部物理学科卒。マギル大学大学院修了。Ph.D.(理学博士)。専攻は科学史・科学哲学と高エネルギー物理学。科学書、新聞・雑誌のコラム、書評、テレビやラジオなど、幅広く科学の啓蒙活動を展開。主な出演番組に、国際エミー賞にノミネートされた『たけしのコマ大数学科』(フジテレビ系)、『JAM THE WORLD』(J‐WAVE)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はすのこ

4
殆どが単なる雑談。知的ショック=勉強の本質の部分が面白い。2016/01/14

May

3
全編に渡り随分と断定的な言い方をしているが、常に疑問をもちながらみるのが知的思考なのではないか。二項対立に単純化したものの見方も多いが、自身が分析的な思考から総合的な思考へのシフトに言及しているとおり、二項対立による単純化は、およそ総合的な思考ではないと思うのだけれど。脳死についても、人間の死の問題と、多くの人達の関心の中心である脳死での移植の問題とは、文脈が違うのではないだろうか。脳死にしても、脳幹死なのか全脳死なのかの問題もある。なんか、疑問ばかり書いちゃいましたが、科学的な見方が大事というのは賛成。2019/06/09

yahiro

1
テーマは興味深かったが、内容が薄くてちょっと物足りない感じ。知的ショックが与える影響は大きいと思うけど、取り立てて言うほどのことでもない気がする。2015/06/14

12061125

1
これは「エッジ」の巧妙なステマ。とか言うのはともかくとして。別のソフトバンク新書を購入しようと書店で探してたら、本と目が合っちゃって購入。哲学から日本dis、認知科学的な話からの教育論に行って時事の話になってやっぱり教育論の話。私にとっての「当たり前だといいのになあ」「そう世の中うまくいかんのよね」の辺りを触ってくれるのだけれど、どうも「よく言ってくれた!」とはならなかった。なんだろ、自分で既に言語化してしまっていたことだったからかな。だから、あんまり新鮮味は……09年発刊当時に読んでいたら違ったかも。2014/03/06

むとうさん

1
科学や哲学を「小説に仕立てる」才能を持つ鈴木さんと「そのまま平易に説明する」才能を持つ竹内センセーによる「知とは何か」を巡る対談。面白いのだけど偏った本であることは間違いない。西洋的な知、東洋的な知の両立を認めながら、日本には明らかに西洋的な知が欠けていると説く。その基礎は哲学であり、物理学と数学。日本でそれが足りなくなるのは学校教育で考えさせることをしないから…とりたてて真新しい話、というわけではないけど…。「エッジ」は物理学を扱った小説ということで興味を持ったが、ホラーは苦手なので困っている。2012/01/07

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