内容説明
10名の研究者・実務家が、自らが立脚している前提を意識した上で、ADRの位置づけ、現在の紛争解決手続や議論の状況、その評価など、それぞれの視点から、熱く自由な考察を展開。ADRを巡るある種の混迷状況に、一定のパースペクティブを与え、ADR基本法のいわば根源的課題を探り、展望する。
目次
1 紛争処理システムの権力性とADRにおける手続の柔軟化
2 ADRのルール化の意義と変容―アメリカの消費者紛争ADRを例として
3 日本型紛争管理システムとADR論議
4 国によるADRの促進
5 借地借家調停と法律家―日本における調停制度導入の一側面
6 民間型ADRの可能性
7 現代における紛争処理ニーズの特質とADRの機能理念―キュアモデルからケアモデルへ
8 和解・国際商事仲裁におけるディレンマ
9 制度契約としての仲裁契約―仲裁制度合理化・実効化のための試論
10 ADR法立法論議と自律的紛争処理志向
座談会 「ADRの基本的視座」
著者等紹介
早川吉尚[ハヤカワヨシヒサ]
立教大学助教授
山田文[ヤマダアヤ]
京都大学助教授
浜野亮[ハマノリョウ]
立教大学教授
垣内秀介[カキウチシュウスケ]
東京大学助教授
高橋裕[タカハシヒロシ]
神戸大学大学院助教授
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