ShoPro books<br> 闇の国々

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闇の国々

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  • サイズ B5判/ページ数 399p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784796871013
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0979

出版社内容情報

闇の国々 それは、19世紀ヨーロッパと紙一重の次元にある謎の都市群。

ある日突然増殖しまじめた立方体に翻弄される人々を描く「狂騒のユルビカンド」
巨大な塔の秘密をめぐる冒険から、数奇な運命へと導かれる男を描く「塔」
未知の天文現象により、体が傾いてしまった少女の半生を描く「傾いた少女」
傑作と名高い選りすぐりの3作品を収録した歴史的名作シリーズの初邦訳。

メビウス、エンキ、ビラルと並び、BD界の三大巨匠と称されるスクインテンが、ついに日本上陸。
精細な描線、計算されつくされた構図、あらゆる芸術のエッセンスを詰め込んだBD芸術の真骨頂!

内容説明

増殖する立方体、全貌の見えない巨大な塔、斜めに傾いた少女…謎の都市群“闇の国々”で起こる摩訶不思議な事件の数々。ペータース×スクイテンのコンビが贈る驚異のサイエンスフィクション、日本上陸。

著者等紹介

ペータース,ブノワ[ペータース,ブノワ][Peeters,Beno^it]
1956年、フランス・パリ生まれ。2冊の小説を出版した後、1980年代から幼なじみのフランソワ・スクイテンとともに“闇の国々”シリーズを手掛け、以後、BDの原作者として活躍。同シリーズは10の言語に訳され、数々の賞を受賞した。また、BD以外にもエッセイ、評伝、映画、テレビ、ラジオドラマの制作など多岐にわたる活動を展開している。『タンタンの冒険』で知られるベルギーのBD作家エルジェの研究家としても有名で、これまでに3冊の研究書を出し、いずれも高い評価を受けている。2010年には、フランスの哲学者ジャック・デリダの初の伝記を刊行し、話題となった

スクイテン,フランソワ[スクイテン,フランソワ][Schuiten,Francois]
1956年、ベルギー・ブリュッセル生まれ。1970年代から『ピロット』や『メタル・ユルラン』などの雑誌でBDを発表し、1982年、雑誌『ア・シュイーブル』に掲載された“闇の国々”シリーズ第1作『サマリスの壁』で一躍人気BD作家の仲間入りを果たす。現在では、切手やポスターなど、ヨーロッパに至るところでスクイテンのイラストを見ることができ、まさにBD界を代表するアーティストの一人である。また、パリやブリュッセルの地下鉄の駅のデザイン、オペラやダンスの舞台芸術も手掛けており、2005年の愛知万博のベルギー館をはじめとする数々の国際博覧会のパビリオンデザインなどにも携わっている

古永真一[フルナガシンイチ]
1967年生まれ。早稲田大学他非常勤講師。フランス文学研究の他、BDに関する著作や翻訳も手掛ける

原正人[ハラマサト]
1974年生まれ。学習院大学人文科学研究科フランス文学専攻博士前期課程修了。BDの専門誌『EUROMANGA』(飛鳥新社)で翻訳および執筆に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くさてる

22
バンドデシネ。ひとつの不思議な異世界の歴史を綴った連作短篇集。ふわぁっと世界に呑まれていくような不思議な読後感でした。細かく美しい線で描かれたコマがひとつひとつ古めかしい画のようで、そこから展開される物語は、さらに理解を拒むような不思議さと奇妙なメカニズムで成り立っているように思えた。分かりやすさや共感出来る物語ではなく、まったくの異質だからこそ面白い世界。個人的お気に入りは、塔を修繕し続ける男の奇妙な脱出行を描いた「塔」です。2015/11/25

りー

21
フランス近辺の漫画文化、バンドデシネ初体験。一口に漫画と呼ぶには、画も内容もあまりにも濃厚な作品だった。日本の漫画ではキャラクターの陰に隠れてしまう事が多い世界観、いわゆる文化的背景や設定が物語の主軸を担うものになっているのが新鮮。『闇の国々』一冊で閉じた世界を形成するのではなく、実在する書物や美術、伝承等を物語の中枢に置くことにより、非常に奥行きがある作品になっている。ううむ、素晴らしく技巧的な幻想小説を読んだかのような読後感。これは日本の漫画とは違った趣があって癖になりそうだ。2013/07/01

サアベドラ

16
フランコフォンで独自に発達し、アメリカのコミックや日本のマンガと並び称されるバンドデシネ。本作はその有名なシリーズの日本語版第一巻。シリーズ物だが、世界観を共有しているだけで、それぞれの話は独立した物語になっている。日本のマンガとだいぶ違う雰囲気だったので、読み始めは慣れるまで時間がかかった。一コマ一コマの芸術性がとても高く(そして文字がとても小さく)、絵画と映画と漫画を一度に見ているような独特の読後感がある。楽しめたが、どっぷり浸かるというより異文化体験的になってしまったのが少し残念。2018/10/01

tow

15
図書館から借りてきて一気読み。面白かったー。世界から創られた壮大なホラ話(笑)細かすぎる描写がすごい。カラーの使い方や、写真との融合が(この写真がサクリファイスやノスタルジアみたいで尚更わくわくする)続編が読みたいが、ないのよねえ。2018/01/30

ウナイテコナ

13
とんでもない本に出会ってしまった。日本のマンガは素晴らしいし僕自身も大好きだけれど、それに満足して異国のマンガであるこの「闇の国々」を知らずにいるというのはあまりに勿体なすぎる。日本人こそ読むべきだと思う。そして異国のマンガに驚嘆すべきだ。メタで知的好奇心をくすぐる物語に1ページに一週間(!!!)かけるという濃密でアーティスティックな絵。そして何より難解で不可解な本編を補完するペータースの日本語版に寄せてとペータースのインタビューが素晴らしい!2012/11/30

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