内容説明
文学から思考の方法を学んだと語る現代屈指の批判的知性が、「言葉と物」の危険な関係を問い直し、文学固有の政治性を解き明かす。アリストテレス以来の詩学を転覆する近代文学の革命を鮮やかに示し、“文学”の核心に迫る現代批評の白眉。
目次
1 哲学者の文学(アルチュセール、ドン・キホーテとテクストの舞台;ドゥルーズ、バートルビーと文学的決まり文句)
2 小説の神学(文字の肉体―聖書・叙事詩・小説;バルザックと書物の島;プルースト―戦争・真実・書物)
3 詩の政治(ワーズワースからマンデリシタームへ―自由を運ぶ;ランボー―声と身体)
著者等紹介
ランシエール,ジャック[ランシエール,ジャック] [Ranci`ere,Jacques]
1940年アルジェ生まれ。パリ第八大学名誉教授。1965年、アルチュセールによる編著『資本論を読む』に参加するものちに訣別。1981年、思想上の大きな転回点となる博士論文『プロレタリアの夜』を刊行するとそれ以降「平等」と「解放」の思考を軸に、政治哲学、教育哲学、美学、文学批評、映画批評、歴史など幅広い領域で執筆・講演活動をつづけている
芳川泰久[ヨシカワヤスヒサ]
1951年生まれ。早稲田大学後期博士課程修了。現在、早稲田大学文学学術院教授。専攻、フランス文学
堀千晶[ホリチアキ]
1981年生まれ。早稲田大学大学院博士課程満期退学。現在、早稲田大学非常勤講師。専攻、現代フランス思想・文学
西脇雅彦[ニシワキマサヒコ]
1974年生まれ。早稲田大学大学院博士課程修了。現在、早稲田大学他非常勤講師。専攻、フランス文学
福山智[フクヤマサトシ]
1974年生まれ。早稲田大学大学院博士課程修了。現在、早稲田大学非常勤講師。専攻、19世紀フランス詩(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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