内容説明
『冬ソナ』ファンの行動。韓国人男性表象の変容。「韓流」に対する在日コリアンの反応。あるいは解放直前の日本文化ファン意識やトレンディ・ドラマの視聴。アジアにおける日韓ドラマ受容の比較―これらの分析から、アジアの大衆文化受容の「いま」が見えてくる。日本、韓国、香港の気鋭の社会学者、メディア研究者、文化研究者の共同作業による渾身の論集。
目次
1 日本における韓国ドラマ(『冬のソナタ』と能動的ファンの文化実践(毛利嘉孝)
まなざす者としての日本女性観(光)客―『冬のソナタ』ロケ地めぐりにみるトランスナショナルなテクスト読解(平田由紀江)
新聞に見る「ヨン様」浸透現象―呼称の定着と「オバファン」という存在(李智旻)
韓流が「在日韓国人」と出会ったとき―トランスナショナル・メディア交通とローカル多文化政治の交錯(岩渕功一))
2 韓国における日本ドラマ(韓国における日本大衆文化の受容と「ファン意識」の形成(キム・ヒョンミ)
インターネットにおける日本ドラマ流通とファンの文化実践―消費者制作の字幕によるテクストの変容(パク・ソヨン)
リメイクの文化的戦略―『やまとなでしこ』と『窈窕淑女』の翻案の事例(リー・ドンフー))
3 日韓ドラマのアジアの受容(アジアの方程式?日韓テレビドラマ比較(梁旭明))
著者等紹介
毛利嘉孝[モウリヨシタカ]
九州大学大学院比較社会文化研究院助教授。1963年生まれ。専門は社会学・文化研究。メディアと都市空間における政治と文化の関係を考察している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。