内容説明
三人の横断的知性が世界の危機的状況をめぐって闘わすスリリングな論議。
目次
はじめに―9・11以降の状況
アメリカと国際世界
アメリカとヨーロッパからの脱領土化
アウシュヴィッツからグアンタナモ
ネグリ/ハートの『帝国』
地中海世界イタリア
アメリカとイギリス
敗北の文化/死の文化
日本の宗教と文化
アーレントと構成的権力
ルジャンドルと神話
政治における嘘
アーレントの言葉の問題
身体の思考
原罪と負債
著者等紹介
西谷修[ニシタニオサム]
1950年愛知県生まれ。東京大学法学部卒業。パリ第8大学留学。研究分野は、戦争論、世界史論、ドグマ人類学、フランス現代思想など。現在、東京外国語大学大学院教授
鵜飼哲[ウカイサトシ]
1955年東京都生まれ。京都大学卒業。研究分野は、フランス文学、現代思想など。現在、一橋大学言語社会研究科教授
宇野邦一[ウノクニイチ]
1948年松江市生まれ。京都大学卒業。パリ第8大学にて博士号取得。指導教授はジル・ドゥルーズ。研究分野は、フランス文学、現代思想など。現在、立教大学法学部教授
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感想・レビュー
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Nobody1
1
「今のアメリカは、二つの世界大戦が生んで、冷戦が成長させた」2092018/12/25
Mealla0v0
0
9・11以後の諸問題を、総じてネグリやドゥルーズに近しい立場から、西谷修、鵜飼哲、宇野邦一が鼎談形式で議論している。この3人は拠って立つ思想家は異なるものの、全員がフランス系の思想に薫陶を受けている。通読として思うのは、あまり話がかち合っていないということ。話が合わないのではない。ただ、微妙にズレているし、論者がそれぞれにズラしている印象が拭えないのだ。▼わたしが注目したのは、p.121-の死刑廃止の問題である。これを戦争放棄と双型を為す国家主権の国際秩序への委任と見る点だろうか。2017/01/13
mittsko
0
再読終了 ちょっと散漫になった感はあるが、随所に慧眼がひかる! さすがです2009/10/22