内容説明
少女たちは寝る間も惜しんでカラダを売り続けた―。売春組織「援デリ」密着取材6年半の記録。
目次
第1章 勝ち抜けレース
第2章 ヤクザと援デリ
第3章 全寮制援デリ
第4章 買春男たちの素性
第5章 闇のセーフティネット
第6章 救いの場所はあるか
第7章 身篭った少女
終章 帰郷
著者等紹介
鈴木大介[スズキダイスケ]
「犯罪をする側の論理」をテーマに、裏社会・触法少年少女らの生きる現場を中心に取材活動を続けるルポライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
lonesome
48
そもそも援デリという呼び方を知らなかったけれど、想像していたよりも怖い世界が身近なところにあったんだなと驚いた。都会の繁華街でいかにもという組み合わせのおじさんと女の子を見ることはあったけど、実際に当事者だという少女を知らないしすれ違ってもわからないと思う。生きるためにという理由も寂しさから繋がりを求めてという理由も理解できるけど、自分の意思ではなく家族や外部の力が絡んで逃げられないのなら悲しい。七章と最終章に出てくる里奈の力強く生きる姿や家族を作りたいと思う気持ちにひきつけられた。2014/12/09
とらこ
29
重く殺伐とした日常にゾッと鳥肌がたつ。『打ち子』と呼ばれる管理スタッフがネット上で売春する男性客と接触する。そしてキャスト女性がセックスを代償にお金を受け取る。肉体的にも精神的にもギリギリまですり減らす実情が書かれていた。あまりのリアルに途中で読むことに挫折してしまった。レギュラーとして働く少女達の酷過ぎる生い立ち。援デリとは決して『高額バイト』などでは無かった。真っ当で優しい親というものは当たり前のものでは無いのだと再認識した。彼女たちの未来が少しでも光がさしていることを願うしかない。2014/12/10
あつこんぐ
26
図書館本。どの世界でも見た目は大事。美人も才能のひとつなんでしょうね。住む世界が違いすぎて想像がつきませんが、支援する方々の大変さは何となく想像出来ます(うちの病院にもホームレスやら警察にお世話になった事がある人が入院してくるので)こういうのをドキュメンタリーにしてテレビで放送してくれないですかねぇ。2018/07/26
、
16
女は強いとか、援交はセーフティネットとか、取材してきましたっていう少女たちの話の紹介はいいけどそこからもうすこし掘り下げないとこの人なんもしてない。話聞いてきましたじゃ話にもなんない。芸能人のゴシップみたいなインパクトの強い話題を提示してる域からでてない。僕はこう感じたはいいから客観性をもった何かを、提示してくれないとこの本の価値はゴシップレベルになってしまって本当に読まれるべき読まれ方をしないとおもう。もっと研いで価値づけしてくれないと何のためにこの子達が喋ったかわからんぞ。単純に知る事はできるけどね。2014/07/06
せろり
8
援デリの仕組み、今がよくわかる。貧困問題とかも。真面目なルポです。2015/03/22