内容説明
戦後日本に衝撃を与えた下山事件から平成ニッポンを震撼させた世田谷一家殺害事件に至るまで、計45の戦後重大事件を、ノンフィクション作家・本橋信宏が徹底プロファイリング。迷宮入り事件の真相、連続殺人犯の深層心理、怪文書の行間、名刑事の落としのテクニック、惨殺現場のリアリズムなど、あらゆる角度から推理分析。
目次
東電OL殺人事件の“点と線”
死刑基準を変えた一通の手紙
死体がバラバラにされる理由
戦後最大の誘拐事件の真相
届けられた怪文書
昭和と平成、2つの「一家惨殺」
女性暴行殺人の精神病理
イケメン・エリートが堕ちる日
神隠しの昭和史
少女が悪魔に変わる刻〔ほか〕
著者等紹介
本橋信宏[モトハシノブヒロ]
1956年埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。伝説の写真雑誌『スクランブル』元編集長。創造的かつ先鋭的な創作活動を続ける書き手として注目を集めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
猫丸
12
「実話ナックルズ」連載に加筆修正したものという。重大事件の内訳は主に殺人・誘拐等の犯罪である。ひとつの事件に対するページ数はごく少ないから、掘り下げるところまでは難しい。直接取材の余裕もないため文献渉猟が主となるのも仕方ない。したがって仮説の検証というよりも事実の整理として価値があるといえる。具体的文献名も挙げてくれており、ブックガイドとしても使える。p.201に辛酸なめ子エピソードが出てくる。事故物件に住む人物がモノを貸したところ、なめ子氏は事故物件云々を知らないのにお祓いの塩入りで返却したという。2020/09/30
加藤久和
3
どこの国でも同じなのであろうが、戦後の日本は残酷で猟奇的な重大事件の絶え間が無いことに驚く。結局真犯人は不明となってしまった東電OL殺人事件では裏風俗に詳しい著者の推理が冴えている。今なお自殺か他殺かで見解の分かれる下山事件については、捜査本部が事件直後の昭和25年に内部資料をマスコミに公開しておりそこで自殺と断定されているのだという。これはかなり信憑性が高い資料ではないだろうか。長い年月の経過を待って初めて明らかになる真実もあるであろう。優れたジャーナリズムの力によって未解明の謎が明かされることを願う。2015/11/22
しょこ
1
読了。タイトルの改変が必要。全然プロファイリングとかしてない。☆12011/03/30
kem
1
↓まったくもって同感。実話ナックルズに連載という時点で疑うべきだった。まあ戦後の事件がまとめられているので(それも抜けが多いとは思うが)、知識が少ない人が総説的に読むにはよいかもしれない。まったくプロファイルではないので、注意。2011/03/20
テントウムシ
0
45の衝撃犯罪を大胆に推理分析!という帯通りですが、いかんせん事件の数が多いため「浅く広く」感が否めません。知識の引き出しとしてはアリかもしれませんが、じっくり知りたい派には物足りませんでした。2017/07/11