宝島sugoi文庫
名前のない女たち最終章―セックスと自殺のあいだで

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  • サイズ 文庫判/ページ数 255p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784796678995
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

内容説明

アダルトビデオ業界が不況で末期的な状況を迎えているなか、今も1万人を超える女性がAV女優として働いている。そのほとんどが、企画に応じて女子高生や人妻を演じ、名前も顔も知られずに日当3万円からの安いギャラでセックスを売り歩く企画AV女優たちだ。日雇い労働者と同じ扱いだが、それでもAV女優になりたいという女性は後を絶たない。性の氾濫する“いま”を生きる女の子をリアルに浮き彫りにした大好評ノンフィクション最終章。

目次

消えることのない血の怨念―山崎アジコ
ゴミ屋敷に生きる女―夕張めろん
壊れないオモチャになりたい―ぴぃ
売春ワーキングプア―渡辺里子、ユリ
あたし、けっこう終わってるから―島谷聖羅
足立区の美人局とダラしない女―名波ゆら
厚塗りの化粧をした女がやってきた―北崎未来
一生カラダを売り続けなければならない―高橋ゆりか
取り残される不安、孤独な焦り―美咲沙耶、池田こずえ
一日十発セックスしたら学校なんて行く気にならない―大沢佑香
生と死、境界線を生きる女たち―桜一菜、桃色まあち

著者等紹介

中村淳彦[ナカムラアツヒコ]
1972年、東京都目黒区生まれ。専修大学経済学部卒業。編集プロダクション、映像制作会社、出版社、フリーライターを経て株式会社曙福祉プランニングを設立。介護職として高齢者デイサービスの運営にかかわりながら、ノンフィクションを執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

巨峰

33
絶望に等しいところまで描いてしまった問題作。名前のない企画AV女優や最底辺で身体を売る女性たちをルポしつづけたこのシリーズ最終作。前作までと違い何かに足をとられたかのように筆者まで絶望に近いところまで堕ちていき、非常に重く苦しい内容だ。これでも、地獄ではなく、人の世というのだろうか。読んで何を得られるわけでもないが、それでも読む価値はあると思う。2015/01/12

ひろ☆

21
AV女優と呼ばれる女性たちのルポ。人生や考え方がかなりヘビィ。ウシジマくんや東京難民を見てても思うけど、どっぷり漬かってしまう前に、どっかで反転させて、抜け出さないと、ずるずる行ってしまう。20代の若い子は需要があっても、30代では激減するんだな。2014/12/10

rara

7
とうとう、作者がAV業界から足を洗うほど戦意喪失してしまった…よく9年も頑張ったよね。2011/10/11

せいなかいじゅう

6
大分前に読み終わったやつ、まだ登録してなかった。壮絶。AV 実入りがいいと思っていたので、みんな金のために出るんだろうなと思ってたけど、そうでもなかった。女優の使い捨てにより、崩壊するプライド。性交を公開することで満たされるはずだった自己顕示欲。押し寄せる虚無感。また、何にもなれなかったという自己否定。救ってやれるもんなら、救ってやりたい。2015/06/15

中野(racoon)

6
★★★☆☆ なんかこの著者、AV業界従事者や女の子たちを見下してる感がちょいちょい伝わってきて気になる。山崎アジコに、大学時代感じていたという「嫌悪感と恐怖感」を克服出来ないまま再会してインタビューして、ほんとにそんなんでよかったんかいな?と思う。それでもはちゃめちゃな女性たちの破綻した生活を覗き見するのは楽しい。美咲沙耶という名前を見て、もしやと思ったらやっぱりあの自殺した美咲沙耶でした。この1冊から他に何人の自殺者が出るんだろう。桃色まあちの項が印象に残った。バンギャ・ゴスロリ補正で。2014/12/05

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