内容説明
小説家と脳科学者が涙について考えた。「涙を流すとき、脳では何が起こっているんだろう」。小説家と脳科学者の涙の理由を探す旅が始まる。
目次
第1章 TVで見た悲しい事件に怒りを覚える理由(重松清作品とやるせなさ;小説は「社会に対するお土産」 ほか)
第2章 「涙」は「さんずいに戻る」と書く(人はなぜ悲しいと涙を流すのだろう;もし、涙が指先から滴るものだったら ほか)
第3章 有限の生しか持ちえない私達ができること(対論「涙の理由」;文学の中にある「涙の理由」の本質 ほか)
第4章 それぞれの時代の涙(涙は感染するのだろうか;「歌舞伎の涙」と「男の涙」 ほか)
第5章 いつか「自分だけの涙」を流すために(イチローの涙と清原の涙;涙の所有権 ほか)
著者等紹介
重松清[シゲマツキヨシ]
作家。1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。出版社勤務を経て、フリーライターに。91年『ビフォア・ラン』で作家デビュー。99年『ナイフ』で第14回坪田譲治文学賞、『エイジ』で第12回山本周五郎賞を受賞。2001年『ビタミンF』で第124回直木賞受賞。ルポルタージュ、時評、評論など小説以外のジャンルでの執筆活動も高い評価を受けている
茂木健一郎[モギケンイチロウ]
脳科学者。1962年東京生まれ。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー、東京工業大学大学院連携教授、東京藝術大学非常勤講師。東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院、理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て現職。「クオリア」をキーワードとして脳と心の関係を研究するとともに、文芸評論、美術評論にも取り組む。『脳と仮想』で、第4回小林秀雄賞を受賞。NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』キャスター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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