宝島社文庫
精神病を知る本 (新装版)

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 413p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784796658188
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0111

内容説明

狂気は人間を苦しめるし、それが恐るべき状態であることは否定できない。だが、同時に私たちはときに狂気に魅入られもする。本書は、精神医学の知の外部に踏みとどまりつつ、精神医学の内在的な批判として展開することで、狂気へのアプローチを試みている。精神はなぜ病むのか?精神病という病いの概念はどうして生み出されたのか?精神病という謎を読み解いた名著の文庫化。

目次

第1部 精神分裂病とは何か?(物語としての精神分裂病)
第2部 精神医療の現場から(座談会 私にとっての精神病院体験とは?;インタビュー 現場の医師に聞く 精神病ってなんですか?;〔精神病者臨床例報告〕精神科医のモノローグ;ある精神分裂病者の臨床例;心理テストをテストする!;PART1ロールシャッハ・テストでテストする;PART2ロールシャッハ・テストでテストする)
第3部 精神病院の外部で(登校拒否はどうして起こるのか;佐川一政とカニバリズム;皇太子成婚パレード投石事件の少年のこと)
第4部 狂気と表現の深部に(精神病患者たちの詩と散文;文章を読む―精神病者にとって表現とは何か…;わたしはこう読んだ 「境界例」と診断された人による注釈)
第5部 「精神医学の知」の外へ(精神病にとって「治る」とはどういうことか?;役割理論から見た精神病理現象)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

CCC

5
DSMとかじゃなくフロイトやユングやフーコーなどを参照元に精神医学について考察している。患者側の声にも結構な分量を取っていた。ロールシャッハテストの分析例なんかもある。対立意見にも同程度ページ数を取っていた。アプローチがいろいろあって、複数の企画が混在しているような形式の本になっている。精神病患者の詩や掌編小説(?)なんかもあった。よくわからないものが多かったけれど、面白いと思うのもあった。古さもあり、あまり実際の精神医療とつながってる感じを受けなかったが、社会学の延長として見て真面目な本ではあると思う。2022/05/24

MonoCarky

4
軽く一読。分裂病・登校拒否・カニバリズムなど、精神病といえどもわりと多面的に取り扱ってある。精神科医、精神病の元患者の両面からも語られている。だが、ほとんど精神病の患者からの視点で記されている。生真面目でかなり堅いけど、読み応えはある。また10年以上昔の本なので、信憑性については言わずもがな。とりあえず、ありがちな興味本位という見方ではなく、なんとか理解しようという感じだったので、再読しようと思う。2011/11/27

gobuiku

0
”役割理論”からみた精神病の原因が、興味深い。近代精神医学の罪の部分の本。2010/11/29

bpm95

0
病は、フレームから。2009/06/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/436822
  • ご注意事項