内容説明
自殺願望の正体を明らかにし、自殺が罪になる論理を示し、タコのお母さんから子供が学ぶことを教え、「キモイ」といじめられる子供の悩みに答える。仏教本来の智慧が冴えわたる抜本的なカウンセリング。
目次
はじめに 自殺したいのは当たり前
第1章 なぜ死にたくなるのか
第2章 自殺と罪
第3章 事実による教育
第4章 いじめカウンセリング
おわりに 生きることを卒業する道
著者等紹介
スマナサーラ,アルボムッレ[スマナサーラ,アルボムッレ][Sumanasara,Alubomulle]
1945年、スリランカ生まれ。13歳で出家得度。国立ケラニア大学で仏教哲学の教鞭をとったのち、80年に国費留学生として来日。駒澤大学博士課程で道元の思想を研究。05年、スリランカ上座仏教シャム派総本山アスギリヤ大寺にて日本大サンガ主任長老に任命される。06年、国内三カ所に戒壇を設立。現在は、日本テーラワーダ仏教協会の長老として伝道と瞑想指導に従事している。NHKテレビ『こころの時代』出演のほか、朝日カルチャーセンター講師としても活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Yukicks
14
下らない人間相手には、知恵を使って戦わなければ生き残れない・・・。 この国のいじめの現場はもう人間の世界ではない・・・「慈悲の瞑想」で慈悲の心を育てるとか、そんなレベルの話ではありません。人間失格ですから人間の師であるブッダには出番がないのです。動物的にサバイバルすることが先です。・・・偽善的なやさしさが全くないカウンセリングです(笑)2013/10/18
遠野
4
怒りはとても危険なものだということが分かった。けれどもそう書いている筆者自身から怒りのようなものが感じられ、読んでいて不安になってしまった。弱者を甘やかせというわけではないが、弱者をけなすばかりの人は好きになれそうにない…。そういうわけで途中で挫折。2011/10/02
ゆかりん☆
0
前半の仏教の「煩悩」や「輪廻」、「怒り」に対する説明はとても分かりやすく、ものすごく勉強になった。この辺りを本で知ろうとすると、難解だったり、説明が回りくどいものが多い気がする。後半は、誰を対象として書かれたのかが分からない。親なのか、子供なのか、学校の先生なのか。多分、誰もが対象で、誰が読んでも分かるように書かれているのだろうけど…。伝えたい相手がコロコロ変わる気がするので、著者の強気の論破が怒りに感じられたりするのかもしれない。大人になってから、教師(特に小学校)の大変さが身に染みて分かった。2014/03/30
milk_chan
0
欲=自分に引き寄せる力。怒=自分から付き離す力。という定義には、納得できた。要点として、怒はどの人にも具わっているものであり、怒も上手に発散させてやらなければならないものだというのに、目から鱗が落ちた。しかし、後半になると「目には目を」という強者の論理が展開される。その論理は仏教とは違うのではと感じた。2013/04/27