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内容説明
余命半年の宣告とともに数千万の保険金を受け取った人々。いったい彼らはそれを何に使い、残された命をどう生きたのか?日本人の新しい死に方と生き方を提示する渾身のルポルタージュ。
目次
序章 お金がないと満ち足りた最期も望めないというのは本当か。
第1章 「わたしが死んだらあなたがホッとできるのがうれしい」
第2章 在宅死を選んだ妻と夫。ひとすくいのアイスクリームが末期の水だった。
第3章 死の前夜、長男に託した借金ノート。母は、後ろ姿で子供たちに人生の意義を伝えようとした。
第4章 本人請求第一号の患者が最初の半年を生き延びてからの五年間の闘い。
第5章 “余命一日”の思いで淡々と、そして自分らしく悔いのない生き方を貫きたい。
終章 生きながらミイラとなるか。ミイラとなるまでは人として生き切るか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nonpono
6
題名にひかれて読んだ。1996年発刊。今では制度は変わったかもしれませんが、死というものと背中合わせの人の気持ちの本質は揺るがないと思う。リビングニーズという余命半年の宣告を受け前払いで保険金を手にする人々のそれぞれのストーリー。死んだ後に自分が掛けてきたお金を誰かが手にするのではなく生きている時に自分が納得して使う制度は知らなかったしとても良いと思う。またホスピスの現実。ホスピスに入り幸福な患者を演じるストレスと無情さ。死を待つ緩和ケアを受ける過酷さと非常。けして美化しない市井の人々の声がそこにあった。2023/10/15