内容説明
日本での国際化論議は、アメリカとの関係に焦点を置きすぎていて、一種の視野狭窄におちいっている。よく日本人は集団主義的、アメリカ人は個人主義的というような単純な比較図式で文化論が語られることが多いけれど、オーストラリアから見上げると、この二つの社会は似たりよったりの面もある。「全方位外交」だけでなく、「全方位国際化」の可能性について考えるときが来ている。世界的に行動している社会学者が看破し、あぶり出す、日本の像と90年代への条件!
目次
第1章 「英語帝国主義」下の狂宴
第2章 日本酷似の悲劇
第3章 牙もつ集団主義
第4章 壁と元凶
第5章 〈アホカイナ・カマヘン〉のヒント
第6章 「国際化」の思想・越境の思想