内容説明
金は太陽の汗、銀は月の涙。ラテンアメリカの社会に生きる人びとの中には、現代の私たちが失いかけた人間の真の姿がある。新たに書き下ろしを加え、日本の社会を問う待望の増補版。
目次
1 中南米で考えた(風土に貴賤はあるか;輝く女性たち ほか)
2 中南米で見た(嘆きのタンゴ;亡命者の暗黒 ほか)
3 中南米の日本人(小野田牧場の満天の星;バレエを踊る集団農場 ほか)
4 一〇年の歳月―中南米から問う(復興と自立を目指す元ゲリラ;もう、たくさんだ!―先住民は訴える ほか)
感想・レビュー
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Takao
1
1988年12月15日発行(2000年5月15日、増補版第1刷)。2016年7月、著者のFBで紹介され求めた(サイン入り)。購入から2年経ってしまったが、10月8日の著者講演会に向けて読み始めた。1984〜87年の朝日新聞サンパウロ支局長時代の取材に基づいた1980年代の中南米の人々の姿が生き生きと報告されている。15年前発行の増補版末尾にコスタリカのことが紹介されている。チリ・クーデタ、累積債務問題、中米紛争、等々、それなりに中米に関心はあったのだが、コスタリカについては無知に等しかったことに気づいた。2018/10/18