内容説明
その風土、日本近代の黎明期から急速に開拓・発展していった特殊な歴史から、北海道の暮らしや住宅は、日本にあって他のどこの地域にもない発達を遂げた。北の欧米諸国の住宅を手本とし、影響も受けた。これは、日本の住宅の貴重な体験であり、近代住宅の形成を補完するものなのだ。本書は、建築史家であり、道内の各種研究・開発事業の現場に立ち会ってきた著書が、北海道住宅の全体像を語り伝える決定版である。
目次
序 北の辺土
1 幕府直轄時代の住宅
2 アメリカをモデルとした開拓使の住宅
3 開拓の礎、屯田兵の住宅
4 黒田清隆開拓長官の先導
5 開拓使の建築遺産
6 寒地住宅の模索
7 明治期後半から大正期の様相