内容説明
マリーナ・ツヴェターエワ―20世紀ロシアの過酷な運命を生き、人生のあらゆるものを別れと断絶で愛した詩人。ロマンチックな夢に彩られた少女時代。多くの男たち女たちとの燃えるような愛。革命を拒み、ベルリン、プラハ、パリで17年の亡命生活を送ったあと、一度は見捨てた祖国で貧困と孤独のうちに自ら命を絶った。才能を運命に合わせることのできなかった女性詩人―その炎のような48年の生涯と卓越した作品世界をあかす第一級の評伝。
目次
1 ツヴェターエフ家の人びと
2 ひきのばされた青春
3 たたかう二つの愛
4 革命―大地の兆し
5 祖国との決別
6 プラハ、終わりの詩
7 栄光と悲惨
8 キッチンの殉死
9 孤立―パリ3
10 帰国、そして自殺
マリーナ・ツヴェターエワ略年譜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白猫の単語
5
早熟な詩人が48歳で自殺するまでの記録。時代背景もあって終始暗さがつきまとい息苦しくなる。19歳で結婚した後も奔放な恋に生き、幼い娘に「うちのお母さんは変なお母さんです」と言わしめたツヴェターエワ。晩年のエピソードが切ない。2016/03/01
Chunko
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こういうジャンルの本なのに(といういい方は失礼か)すごく面白かった。こういう本って「固すぎて」途中で疲れることが多いんだけど、そんなことは全くなく、変な言い方だけれどわくわくしながら読んだ。「知ってる」人が沢山出てきたからかもしれないけれど。「若者」とか読んでみたい。(吸血鬼ものだって。)1994/01/27