出版社内容情報
20世紀の科学は人類に大きな恩恵をおよぼした。が、同時に、それらは核兵器やミサイルなどの軍事技術に転用され、測り知れない災厄をもたらした。そして、いま、コンピューターや遺伝子工学などの最先端科学は21世紀の社会に重大な影響をあたえている。現代科学の光と影をつぶさに検証して、科学技術文明とどのように向き合えばよいのかを考える。
内容説明
かつては自然の謎を読み解くことが科学者の仕事だった。だが、20世紀にはいり、科学的発見は技術と直結し、軍事的に、産業的に、大きな力をもつようになった。世紀の前半には、原子爆弾やロケット=ミサイルの開発、後半には、IT技術や遺伝子操作や人工化学物質の合成など、戦争と技術革新の時代に、国家の命運をになった科学者たちの生きかたを検証し、科学の暴威をくいとめるには何ができるかを考える。
目次
第1部 戦争と科学者(戦争への科学者の関わり―真理と倫理のジレンマ;第一次世界大戦―国家が科学者を戦争に駆り立てた;マンハッタン計画―これで我々は全員悪党だよ;日本の戦時科学者―歪められた愛国心;ロケット開発―宇宙への夢とミサイルの悪夢;冷戦下の科学―歯車としての科学者;科学者の「ノー」―平和運動のひろがり;科学者の社会的責任―求められる倫理規範)
第2部 現代科学の光と影(原子力の現代―原発を巡る諸問題;ITがもたらすもの―情報化社会と監視社会;人工化学物質―食の科学;遺伝子操作の論理―神の代役をする科学者;未来技術の明暗―ロボットとナノテクノロジー)
著者等紹介
池内了[イケウチサトル]
1944年兵庫県生まれ。京都大学大学院理学研究科博士課程修了。総合研究大学院大学教授。宇宙物理学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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