鳥はみずからの力だけでは飛べない

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  • サイズ B6判/ページ数 221p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794966650
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

「一穂、学校に行っていないんだってね。お母さんから聞いたよ」ひきこもっている友人の息子に向けて、“私”=田口ランディは手紙を書くことにした。彼がいつか自分の世界から外へ出てくるときのために。彼に向けて書いた10通の手紙から、なぜ学校へ行かなければならないのだろう?大人になるってどういうこと?生きることにどんな意味がある?…など根源的な問いがうかびあがる。さまざまな悩みを抱えながら生きるティーンエイジャーと、その親の世代に贈る、生への希望の火を灯すメッセージ。

目次

鳥はみずからの力だけでは飛べない
ここから逃げなくてもいい理由
どうにかしたいという癖
生きるのをやめたいとき
今の延長にしか未来はつくれない
世界のどこかに絶対いる
行ってみたい国はある?
大切な贈り物
いまならまだ捨てられる
たくさんの死があって、いま生きていること

著者等紹介

田口ランディ[タグチランディ]
東京生まれ。作家・エッセイスト。人間の心の問題をテーマに幅広く執筆活動を展開。2001年に『できればムカつかずに生きたい』(晶文社)で第一回婦人公論文芸賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あかほ

2
田口ランディさん、むかし好きで何冊か読んで、そのうちにスピリチュアルへの傾倒に共感できなくなって離れていたのだけれど、同じ理由で離れていたよしもとばなな作品が最近とてもしっくりくるので、また読めるようになってるかなーと思って手に取りました。読めました。しっくりきました。今の自分に重要な示唆がたくさんあり、うれしかった。2014/04/19

mari

2
なかなか良かった。でも実際、一穂君にとってどうしたら一番彼の為になるのかはわからない。私だったら彼のお母さんのように受け入れなくてはいけないと思う。。。でもそれって時間を待てないことだったんだね。。。なんかそんな視点がなかったんでビックリした。でも彼はどうなんだろう~どう対応してもらうのが一番良いのだろう。。。わからん、きっと彼にもわからないのかもね。今、一穂君はどうしてるのかな、気になるな。2012/04/09

うめぼしみどり

1
他人の子どもにここまで出来るなんて。すごく優しい人なんだろうと思った。大人になって友達とケンカすることも、よその子どもを思って何かすることも、同じ立場だったとしたら自分の選択肢にはない行動。正直、土地の男の人の執着については思い込みが激しいんじゃないかとも思ったけど。意見が一致しないのを怖がるより、スッピンで付き合う人をたくさん作るのが楽しいのだろうか。でも私にはその場しのぎで生きる方が向いてる気がするんだな。2019/09/16

貧家ピー

1
親友の息子に書いた10通の手紙形式。引きこもっている設定、これって小説よね。 ひきこもり、その親へのメッセージ、もっと言うと哲学書。 「世界にどんなにたくさんの死があっても、自分はいま生きている。 そのことを想ってみて。 そして、生きることへの、欲望の火を灯して」2006/04/04

ゆー

1
ひきこもっている友人の息子にランディさんが書いた手紙を一冊にまとめた本です。手紙なので終始語りかけるように進んでいき書いている内容としてはいつものエッセイに近いです。しかしこれを読みながら受け取った十七歳の男の子はどう思うんだろう余計なお世話だ見当違いだと感じていたら…と考えると悶々してしまい俯瞰しながら読みました。二人の関係性について想像がしにくかったのです。今彼がどうしているのかその後どうなったのかは分かりません。ただ親身になってくれる大人がいたことが彼の人生にとってプラスになっていたらと願いました。2017/02/13

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