内容説明
戦争と差別の時代をどう生きるか。いま日本をを支配する「空気」と「勢い」の本質を見抜く。ポスト団塊世代の論客、渾身の対論。
目次
第1章 「強い国家」を支える人間観について
第2章 戦後、そして思春期に見た夢は
第3章 差別と戦争
第4章 走り出してしまったバスのゆくえ―大学・司法改革
第5章 マスメディアとぼくたちの同時代史
第6章 あしたのジョーを泣かせるな
第7章 憲法零年
著者等紹介
高橋哲哉[タカハシテツヤ]
1956年、福島県生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。哲学者
斎藤貴男[サイトウタカオ]
1958年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業。英国バーミンガム大学修士(国際学MA)。新聞記者、週刊誌記者などをへて、フリー・ジャーナリスト
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感想・レビュー
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Haruka Fukuhara
3
高橋哲哉も斎藤貴男も特に好みではない。というか母が嫌うタイプで無意識に避けてきた部分がある。けれど改めて対話を読んでみると、高橋哲哉は結構好きな感じの真面目さを持った人だとわかった。僕が敬愛する石原慎太郎を最悪と言ったのはどちらか忘れたが、そこに至る思考を追っていくとそれはそれでわかる。というか石原と高橋がもし面と向かって数時間冷静に話せば(そんなことが可能だったのかはわからないが)案外打ち解けて和解するのではと思わなくもなかった。内容は多岐にわたるので省略。斎藤は自分も好きじゃないとだけ(蛇足)2024/02/05
FK
0
内容は、私などからしたら絶望的な今日の状況を再認識・再確認させられるもの。それでもなおかつ、声を出し続けねば、というところ。/権力者たちは平和や平等が別に望ましいなどとはこれぽっちも思っていなくて、むしろ不平等とか差別こそが好もしいと考えている(P.27 斎藤)/国家の暴力性、あるいは権力の恐ろしさという感覚が、若者の意識から消えている。(P.184 高橋) 2005/04/26