がんと向き合って

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  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794965363
  • NDC分類 916
  • Cコード C0047

出版社内容情報

クロワッサン9月25日号、著者インタビュー掲載!
女性セブン9月19日号、紹介記事、大きく掲載!
ほか読売新聞、日刊ゲンダイなど、今月も多々紹介、絶賛されています。
「抗がん剤の副作用、自死を思う夜、そして凄絶な超大量化学療法の場面。すべてが率直に描かれ、読み手の心をつかむ。」(日刊ゲンダイ9月6日)
「告知の衝撃、苦しい大量化学療法の様、揺れ動く心を平明な文体で記述している。取材に復帰するあたりのくだりなど読んでいて胸が熱くなる。」(読売新聞)
「這いつくばるようにして乗り越えた現実、揺れ動いた心の内を素直に表現したかった」(クロワッサン、著者談話より) 読者からの感動の声もたくさんいただいています!

内容説明

「睾丸腫瘍」―26歳の新聞記者が突然、がんの告知を受けた。ただちに左睾丸の切除の手術を受けたものの、がんはすでに肺全体に転移していた。心配なのは恋人のこと。「僕は、この先どうなるかわからない“不良物件”」。ところが彼女は、「大丈夫、私がついているから」とにっこりした。さらに数日後、彼女はいきなり満面の笑顔で言ったのだ、「結婚しよう」。超大量化学療法、2度の再発、3度の肺の手術…著者は3年間の闘病のすえ、現在、報道の第一線に復帰している。ひとはひとりで死んでいくけれど、ひとりで生きることはできない。苦悩とともに生きるひとへ、勇気と励ましを送る一冊です。

目次

1 「入院した。入籍する」(予期せぬ告知;戦線離脱 ほか)
2 死の何がそんなに怖いのか(「残念ながら進行がんです」;あくまで社会復帰を目指します ほか)
3 「峠」と言われた夜(超大量化学療法;医師と患者 ほか)
4 影あって光きわだつ(復帰;一年遅れの結婚式 ほか)

著者等紹介

上野創[ウエノハジメ]
1971年東京生まれ。早稲田大学政経学部政治学科卒業。94年、朝日新聞社入社、長野支局、横浜支局を経て、2001年9月から東京本社・地域報道部員兼社会部員。2000年10月から約一年間、朝日新聞神奈川版で、闘病体験の手記「がんと向き合って―一記者の体験から」を連載
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

里季

66
わずか26歳の新聞記者が突然がんの告知を受ける。「睾丸腫瘍」切除の手術を受けたものの、がんはすでに肺全体に転移していた。絶望的な状態である。が、その若者は絶対に治って見せるとの強い信念で2度の再発にも負けずに命を与えられている。同じがんでも私の場合、化学治療が要らなかったのは本当に幸いだった。今でもヘロヘロな生活なのに、抗がん剤に叩かれたら、身も心もノックダウンさせられそうだ。著者には仕事もあり、結婚したての妻もある。そして何より若い。それが生への執念となり、がんをたじろがせたのではないだろうか。2015/12/16

梅ちゃん

14
26歳の朝日新聞記者が、睾丸腫瘍の告知を受け、左睾丸の切除をしたが、癌は肺に転移していた。3歳年上の彼女は、数日後、婚姻届を病室に持ってくる。「不条理は前から来ない、試練の多くはある日突然背後から襲ってきて我々を暗闇へと引きずって行く。だからこそ当たり前と思って過している日常の素晴らしさを見直し、気づいてもらいたい」と彼はいう。日々感謝の心を持ってその日まで生きていきたいとは思うんやけど、すぐに忘れてしまう私。2016/09/16

takao

2
ふむ2023/02/09

とくべい

1
26歳で精巣がんとなり、壮絶な抗がん剤治療の末に職場復帰を果たした朝日新聞記者の体験を綴ったドキュメント。告知された数日後、三歳年上の恋人からプロポーズされ、すぐに入籍した夫婦の闘病記でもある。 巻末に寄せられた奥さんの「二人で紡ぐ物語」という短いエッセイが感動的。当時、仕事に行き詰っていた彼女は、夫と一緒に病いとたたかううちに、自分でも驚くほどに強くなっていったという。がん闘病中の私も彼女の言う、「彼はきっとこの世でやらねばならぬことが残されていた」から生還できたという言葉を信じたいと思う。2013/09/26

あゆみた

1
愛する人たちを悲しませたくない一念で過酷な治療を耐え抜いた上野さん、がんの告知直後にプロポーズをして入籍し、上野さんを支え抜いた奥様、そのお二人を見守り支えたご家族。いつか自分がどの立場に置かれてもかくありたいと思える、やさしく強い方たちだった。今、上野さんが新聞記者として立派なお仕事を積み重ねながら40歳を迎えようとされていることが本当に嬉しい。これからもずっと、新聞紙上で上野さんの署名記事を読めることを楽しみにしていたい。2010/11/01

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