関所抜け 江戸の女たちの冒険

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  • サイズ B6判/ページ数 302p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794964977
  • NDC分類 682.1
  • Cコード C0021

内容説明

秋田の中年女・於以登が遺した旅の小遣い帳「参宮道中諸用記」に見える「女かくれ道通る」という文字。どうやら、江戸の庶民は、ドキドキハラハラしながらも、地元の人に手引きされ、関所を抜けていたようなのだ。いったい、どうやって?「諸用記」をもとに、様々な旅行記を繙きながら、関所抜けの様子を再現していく。善光寺にはじまり、京都、金比羅、高野山、伊勢、江戸、日光まで、於以登らとともに、江戸の旅に出てみよう。名所や難所もあり。スリリングな関所抜けもあり。江戸の旅のイメージがガラリと変わる歴史読み物。

目次

第1章 旅の準備
第2章 羽州から越後へ
第3章 北陸道から北国路へ
第4章 金比羅参詣と伊勢参宮
第5章 東海道
第6章 日光道中から羽州街道へ

著者等紹介

金森敦子[カナモリアツコ]
1946年、新潟県中蒲原郡横越町に生まれる。国学院大学文学部卒業。『江戸の女俳諧師「奥の細道」を行く―諸九尼の生涯』(晶文社)で日本エッセイスト・クラブ賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Humbaba

8
同じサービスであっても、相手によって受け取る料金を変える。お金を持っていそうで、かつそのサービスの適切な価格を知らなければ、相場よりもずっと高い値段を支払うことになってしまう。まっとうでないといえばそうかもしれないが、情報が対称ではないということはそのような危険があるということである。2015/04/26

印度 洋一郎

2
幕末に山形から伊勢参りをした商家の奥さま(らしい)の旅行日記の行程を辿り、日常的に行われていたらしい「関所抜け」の実態に迫る。とは言え、当の日記がこずかい帳程度の忘備録なので、ほとんど他の文献を参照にしているのはいささか拍子抜け。特に、同郷の清川八郎(浪士隊)が同じルートを通ったので、細かいところは大体清川の旅日記から引用している。それでも、江戸時代の女性の旅行についての、書類申請や関所の実態に関する記述は興味深い。江戸の女性の旅に関しては、この著者の「きよのさんと歩く江戸六百里」の方がもっと具体的。2010/11/03

武隈

0
幕末に、羽後本荘から伊勢や金比羅詣でした女性の記録を掘り起こしたもの。関所抜け(関所破り)が簡単に日常的に行われていたことには驚きます。引用している清河八郎の西遊記草など、同時代の文献も参考になり、当時の女性の旅の様子が良く判ります。女性は手形の手続きも煩雑で大変。でも、この主人公は、あまり気にしてない感じで面白い。女人禁制の高野山も金次第で、奥の院までお参りしてます。江戸の人々に、我々に無いバイタリティを感じました。2012/05/20

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