出版社内容情報
朝日新聞6月24日(日)付読書欄にて与那原恵さん(ノンフィクションライター)が絶賛書評!
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「「未知の闇を探るのが科学者の仕事なのだから、間違いを犯すのが科学者であり、知識の限界を知っているのも科学者」と書く著者は、科学は進歩を目指すが時には立ち止まることも必要だと説く。
さらに、科学や医学が「専門家の所有物」になっている危うさを訴える。たとえば、オウム真理教の「科学者」たちは「専門」として優秀だが、そこをはずれると途端に幼稚になる、だが、それは職業的科学者も同じだと言う。」
「(前略)…本書にも登場するが、かつて中谷宇吉郎や寺田寅彦ら文筆家としても優れた科学者がいて、科学の世界をのぞかせてくれた。池内了の文章も星空を眺めた人らしく広がりがあり、一般の読者に向けた「語りかけの言葉」をもっている。科学者にもっとも大切な資質は、専門的な知識ではなく、人間とは何か、世界とは何かを自らに問いつづけることだと本書を読んで思う。私が急速に進歩する生殖医療に違和感をもったのは、この問いの不在を感じたからかも知れない。私はただの「勘」を信じる気になっている。」
内容説明
現代科学にいま何が起きているか?それは私たちの生活にどうかかわっているか?東海村の核燃料加工施設での臨界事故。日本の宇宙ロケット打ち上げの度重なる失敗。地震予知と防災。クローン人間とヒトゲノムの解読計画。オゾン層の破壊。などなど。20世紀最後の10年間の事件・事故をとりあげ、最先端科学のありかたを問う、著者のはじめての時評集。
目次
1 原子力発電を考える
2 すべての災害は人災か?
3 誤った選択をしないために
4 安全は証明できない
5 宇宙から考える
6 科学の時代に生きる
7 科学と科学者
8 科学教育はどこへ行く
著者等紹介
池内了[イケウチサトル]
1944年兵庫県生まれ。京都大学大学院理学研究科博士課程修了。現在、名古屋大学大学院教授。宇宙物理学専攻。星、銀河、宇宙の起源と進化について、独創的な理論を展開する国際的な天文学者である
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感想・レビュー
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