内容説明
百年の歳月をこえて、世界中で読みつがれる『ジェイン・エア』『嵐が丘』―。シャーロット、エミリー、アンのブロンテ3姉妹の名作は、社会改革の嵐が吹きあれる19世紀半ばのイギリスの片田舎で生まれた。保守的なジェントリー階級とロマンチックな急進主義者、そして気性の激しい独立心旺盛なヒロイン―3者のせめぎあいがおりなす複雑な「力の神話」として、姉妹の全テクストを構造的に分析。ブロンテ文学におけるロマンスとリアリズムの緊張感をみごとに解きあかした、斬新にして切れ味するどい論考。
目次
第1章 『ジェイン・エア』
第2章 『教授』
第3章 『シャーリー』
第4章 『ヴィレット』
第5章 シャーロット・ブロンテの小説の構造
第6章 『嵐が丘』
第7章 アン・ブロンテ