子どもの文化人類学

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  • サイズ B6判/ページ数 206p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794958051
  • NDC分類 389
  • Cコード C0037

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

frosty

14
一番衝撃的だったのは、子どもに愛を注がない、むしろ邪魔に思う文化を持つ民族の人々がいるということでした。大学入学前の課題図書のようなものなのですが、確かに、言われないと手に取らないかもしれない、けれど、読み始めたら面白くて止まらない本でした。(面白いのは一概に私が子どもに興味があってかつ上橋菜穂子さんの影響で文化人類学に興味があったからかもしれませんが)なまじ小さいころに異文化体験をしてしまい、外国の教育とはこのようなものだ、という偏見を持ってしまっていた私にとってはものすごく衝撃的で、目からウロコでした2016/03/16

ひさだ

7
とある狩猟採集民族には教える・教えられるという概念がないそう。「誰に習ったの?」と聞くと、「自分で覚えたのさ」と返される。そこでは様々な大人の働きを見て、やってみることで自分のものにしていく。これって、流行りの教育法であるアクティブラーニングや、寿司職人の「見て覚えろ≒やって覚えろ」に近い気がする。体系化されたものを「教える」だけでは得られないものがあるのだろう。アクティブラーニングを前提とした小学校の「総合」の目標が、「変化の激しい知識基盤社会に対応する力を育てる」ことだというのは皮肉的で面白い。2019/06/14

2
実際に海外へ行って現地の暮らしを体験した著者が様々な家族のあり方を紹介・分析している。ヘヤー・インディアンなど聞きなれない民族の、やはり耳にしたことがないような文化の話は面白かった。欧米の文化でも日本では考えられないようなものはあるけど、ここで紹介される文化はその比じゃない。世界は広いなぁと改めて思った。2016/10/18

クロスリバーゴリラ

1
●この本では、教育に関することで多めのページが割かれている。ヘヤー・インディアンでは教える・教えられるという文化がなく、自らで学習するという意識が強いらしい。しかし本書は、教える・教えられる関係を否定しているものでもない。●私はこの本から、自ら学ぶことの大切さを改めて認識すると共に、教える・教えられる文化を持つ我々は人に何かを教えたり、人から教わったりする場面において本当に正しく教えているのか、また、正しく教わっているのだろうかという我々に対する問いかけを受け取った。改めて真摯に向き合いたいと思う。2019/08/30

二水

1
少し古い本であるようでしたが、問題提起・問題意識は現在に通ずるものが多いと感じました。ヘヤー・インディアンの生活は、現代ではもうこの本の時代からも様変わりしているのでしょうね。文化人類学という学問に、ますます興味を持ちました。2014/06/20

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