内容説明
芝居を語り、テレビ・ラジオを語る。芸能の初源を求める放浪芸探訪、落語への憧憬。全編さまざま、役者小沢昭一の素顔。最終巻。
目次
1 役者稼業の明と暗(東野英治郎氏に聞く(早野寿郎+小沢昭一)
新劇師といわれたい(フランキー堺)
人生はドサクサ派にかぎる(加藤芳郎) ほか)
2 日本の放浪芸(大道芸が滅べば日本人も滅びる(深沢七郎)
テキヤ芸論(浪越繁信)
サーカス芸一代(ヘンリー安松) ほか)
3 落語に魅せられて(笑いの東京vs大阪タイトルマッチ(笑福亭仁鶴)
なつかしの名人上手たち(吉村昭)
志ん生礼讃(矢野誠一) ほか)
著者等紹介
小沢昭一[オザワショウイチ]
1929(昭和4)年東京生まれ。早稲田大学仏文科卒。俳優座附属俳優養成所卒後、舞台、映画、テレビ、ラジオなどで活躍。同時に、民衆芸能の民俗学研究に独自の道をひらく。現在、劇団「しゃぼん玉座」を主宰。ラジオ番組「小沢昭一の小沢昭一的こころ」は今年で三五年目を迎えている。博物館明治村の村長でもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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秋 眉雄
16
(当時の)現役タレント達との対談はあんまり面白くありませんでした。欽ちゃんとか仁鶴とか小朝とか、フランキーさえ。しかし、その中で神津善行さんとの対談、というよりも、神津さんによる小沢昭一インタビューはとてもよかったです。こんなに自らについて、自らの芸について語る小沢先生はあまり見たことがなかったので珍しいなと思いました。中盤の民俗芸能についての対談集も興味深いものでしたが、やはり、終盤の落語についての対談集が凄いです。古典落語に関心のある方は是非とも一読を勧めます。2019/04/29