出版社内容情報
「飢え」の本質をゲオポリティーク的に読む話題作!国際的ジャーナリストが豊富な資料・インタビューを駆使して,飢餓の本質を米ソ対立の帰結として把えた秀逸のアフリカ論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
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著者は南アフリカ出身、AP通信の政治記者出身のジャーナリスト。第二次大戦後、独立国が多数誕生したアフリカで、米ソ東西陣営がいかに政治的軍事的に動いて、諸国を振り回しているかを概観している。書かれたのが1970年代後半から80年代前半なので、当時のホットなトピックだったジンバブエとアンゴラ、そしてアフリカの角(東部アフリカ)に関する記述が多いのが特徴。アメリカ、ソ連、中国、イギリス、フランス、キューバ等がアフリカで行った活動の分析がとても興味深い。関心の薄い米英、影響力を伸ばすソ連とキューバという構図だ。2023/02/22