情報エネルギー化社会―現実空間の解体と速度が作り出す空間

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  • サイズ B6判/ページ数 233p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794805454
  • NDC分類 007.3
  • Cコード C0036

出版社内容情報

【現実空間の解体と速度が作り出す空間】絶対速度が空間と時間を汚染している現代社会(ポスト工業化社会)。そこに立ち現れた仮想現実空間の実相から文明の新局面を開示。
ネットワーク空間は、リアルな「地域空間」ではない。著者は「地域空間」が解体し、「速度」がもたらす「新しい空間」が無数に生まれている現実を直視してきた。そして、ネットワークのような「情報」が実体化している現実の根本を解明している。 都心への遠近は、昔は純然たる静止空間の遠近法で捉えることができた。しかし、交通手段が発達し、その速度が上がるにつれて、昔は田舎と呼ばれていたものが郊外になり、ついには新都心となっていく。速度が作り出す空間を現実空間として再構築しなければならい。 その速度が光の速度まで上がったとき、空間と社会はどのように変わるのか?それが本書で縦横に語られているテーマである。 昔は動力とは自分を動かすエネルギーだった。しかし新しい動力、つまり光の速度で移動する情報は、自分は静止したまま「まわりの環境」を動かして、自分のところに到来させる。そして人は神になる。「あらゆるところに存在」するようになる。日本の「ここ」にいながら、情報によってニューヨークと結ばれ、ニューヨークの「そこ」にも立ち会うようになる。情報によって結ばれた数だけの新しい無数の共存空間を「現実」として生きるようになる。

内容説明

都市への遠近法は、昔は純然たる静止空間の遠近法でとらえることができた。しかし交通手段が発達し、その速度が上がるにつれて、昔は田舎と呼ばれていたものが郊外になり、ついには新都心となっていく。速度が作り出す空間を現実空間として再構成しなければならなかったのだ。その速度が光の速度まで上がった時、空間と社会はどのように変わるのか?それが本書で縦横に語られているテーマだ。

目次

第1章 メディアと現実
第2章 情報によるクーデター
第3章 縮小効果
第4章 最終技術
第5章 舞台装置の生贄
第6章 超人から過剰活性人間へ
第7章 新しい動力技術

著者等紹介

ヴィリリオ,ポール[ヴィリリオ,ポール][Virilio,Paul]
1932年パリ生まれ。現代の最先端の思想家。トップクラスの建築家としてフランス建築批評大賞を受賞した他、現在は建築大学の学長でもある

土屋進[ツチヤススム]
中央大学ほか非常勤講師。現代社会、文化、思想に幅広い関心を抱く
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Mealla0v0

0
これは訳の問題なのか、ヴィリリオにしては読みにくい(邦訳では小見出しが多量につけられているっぽい?)。原題は「モーターの技術」であり、加速現象がその射程に収められていた。ヴィリリオの悲観主義は、マス・メディアやネットの情報の洪水が判断力を奪い、人間を過剰活性させると同時に反面鎮静させようとする速度の運動があると見る。移動手段と情報伝達技術の発達が全地球を人間のコントロール下に置いたのだが、これがナチスの生政治と同根の「情報政治」――生命を情報と捉えデジタルに振り分ける絶対速度が前景化したと言う。2017/08/01

粟谷佳司

0
短い文章が多いが使えそうなところもある。2009/06/16

kashmir108

0
すっげーとびとびに時間おいて読んだので読んでないのと同じ。いつかまた読む。2009/01/11

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