出版社内容情報
【変わる生産システムの構図】日本の製造業の基盤を支えてきた抜群の効率を持つ多層的分業生産システムが崩れつつある。その実態を明らかにし,再生への具体策を提示する。
内容説明
本書では、まず、わが国機械工業の発展における一局面を分析し、これに対応したかたちでの中小工業の分析に焦点を移し、そのダイナミズムの根源に接近すべく加工機能別のコア技術進化について分析している。これらの分析過程でいくつかの仮説も提示した。さらに、このような視座で中小工業の地域展開を分析し、最後に中小工業の根底を支えているものから、わが国機械工業の問題点と今後のあり方について考察した。
目次
序章 わが国機械工業の特質と課題
第1部 機械工業の構造変化(機械工業におけるアセンブリー効果―部品工業の拡大;産業用ロボット産業の興隆―アセンブリー効果の帰結;部品主導型の技術進歩と中小工業―バージョンアップの時代)
第2部 中小機械工業の構造変化―変わる生産システムの構図(忍び寄る分業システムの危機―コア技術進化加工機能別跛行性;熟練形成と創業―アンケート分析;変わる生産システムの構図)
第3部 中小機械工業の地域展開(住工混在地域の中小工業―大田区仲池上地区;大都市工業集積の外延化―多摩と厚木の中小工業;誘致大工場群と中小工業―北関東工業基地・宇都宮テクノポリス;機械工業の地方展開)
終章 機械工業生産システムの改善に向けて