内容説明
いまも世界を震撼させ続けている福島第一原発の事故。世界屈指の地震国である日本に、これほど多くの原発が作られることになったのはなぜか。エネルギーの安定供給という錦の御旗のもと、霞が関の覇権をめざす通産省・経済省の「野望の道具」として使われてきた日本の原子力発電の軌跡を、多数の官僚・業界関係者への取材をもとに生々しく描く。
目次
第1章 吹き飛んだ野望(建屋とともに喪失した未来;冷戦構造のなかで産声をあげた日本の原子力 ほか)
第2章 夢のエネルギーの隘路(原子力が渇望された時代;原発大国アメリカの「事情」 ほか)
第3章 「環境覇権」という伏線(ロンドン条約をめぐる迷走;「ガチガチで、どうにもなりませんよ」 ほか)
第4章 政策マフィア(原発候補地になった村;原発がもたらす莫大なカネ ほか)
第5章 キャスクという悪夢(見切り発車の代償;狙われた無人島 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なむば
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こっちの視点も必要よね2012/11/06
みろり
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日本の技術をなんとかしたいという官僚の気持ちはわかるけれど、結局アメリカナイズされているのか。それに、技術の発展の方向になぜ安全がはいらなかったのか、わからないこと多すぎる2012/02/04
柳水
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発電するための濃縮ウランを外国から購入し、 発電後の廃棄物は処分する場所が半世紀見つからず、 それでも、推進されている理由は 外国からの圧力?政治家や関係省庁の利権? 国民や国土を想って推進されているものではないようです。戦後の貧しさからの脱却がそうさせたのかもしれませんが、悲しいです。2023/05/01