内容説明
1926年、朝鮮・京城(現ソウル)で生まれ、終生、韓国の民主化を追求しつづけた1人の知識人が、20歳で終戦を迎えるまでの日本統治下での青春の日々を回想。開明的な祖父や学生時代の恩師の思い出とともに、創氏改名、独立運動の実際を、驚くほど率直、公正な筆で綴る。そこから浮かび上がってくるのは、現代化し始めた京城の、おっとりとした街の佇まいのなかで営まれる穏やかな日常であり、それは「虐政を施された植民地朝鮮」という一般通念から想起される光景とはかけ離れたものだったのである。戦後教育によってつくられた、日韓合併に対する一面的な見方を克服し、肯定的側面を直視することこそ、真の日韓親善に繋がると信じて書き遺された、渾身の一冊である。
目次
序に代えて 朝鮮の文明開化に貢献した日本
1 日帝時代、僕自身の体験(京城の街、日本人のお医者さん;家族たちの肖像;僕の学生時代)
2 日帝時代とは何だったのか(創氏改名の実際;志願兵と徴兵制度の受けとめ方;三人の日本陸士出身者のこと ほか)
解説 行き過ぎた反日は韓国自身を害する(朴贊道)
著者等紹介
朴贊雄[パクチャンウン]
1926年ソウル生まれ。45年旧制京畿中学校卒業。54年ソウル大学法学部、64年ニューヨーク大学行政大学院卒業。51~54年陸軍通訳将校、56~61年京畿高校、延世大学講師、69~75年徳成女子大学、仁荷大学副教授。75年カナダ移住。76年韓国民主社会建設協議会を設立、77~80年、82~86年同会会長をつとめる。87~88年トロント韓人会会長。2006年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Isamash
Masahiro
きいち
nakagawa