出版社内容情報
北京在住の知識人が香港のオピニオン誌『争鳴』に寄せた「毛沢東論」14篇を翻訳編集。五千万の国民を死に追いやった領袖の実像を明らかにする。
内容説明
1930年代初めの紅軍(人民解放軍の前身)将兵の大量殺戮にはじまり、土地革命、反右派闘争、大躍進運動、文化大革命にいたる粛清・整風・闘争・運動のなかで、毛沢東はいかにして4千万人以上の国民を死に追いやったのか。「4人組」逮捕ののち、これらを一度は批判しながら、再びその歴史が隠蔽され、毛沢東賛美がつづくのはなぜか。党史に精通する北京在住の古参幹部が、毛沢東の実像を明らかにし、いまなお毛沢東の手法を踏襲する中国共産党こそ「歴史を鑑にせよ」と迫る問題の書。
目次
最初の悲劇―大量粛清のはじまり
ユートピアの現実―延安の整風運動
親日・媚日―明日の内戦にそなえる
朝鮮戦争への介入―毛沢東、スターリン、金日成
秘密警察の国―密告制から特務まで
党と軍―先に鉄砲を手にした者が勝つ
文化人の迫害―胡風反革命集団事件の顛末
『海瑞罷官』を自在に使う―文革と権力闘争
「過去は振り返らない」―紅衛兵運動の末路
唯一の遺産―一人を批判して、五億人増える
歴史の捏造―毛と湖南出身者の仲
墓を壊す―「鞭屍文化」を残す
毛夫妻の私生活―飢饉のさなかに、あまたの別荘
毛統治の代価―四千万人以上を殺した責任は
著者等紹介
北海閑人[ホッカイカンジン]
中国共産党中央直属機関に長くつとめ、引退した古参幹部。大学で党史を教えていたこともある。党の未公開資料をはじめ、党内事情に精通。香港のオピニオン誌『争鳴』の常連執筆者として、民主主義、自由主義、人道主義の観点から中国の現体制を批判的に論じる。「北海閑人」はペンネームである。北京在住
廖建龍[リョウケンリュウ]
1934年、台湾生まれ。59年、東京大学農学部卒業。農学博士。香港および台湾企業の中国市場への進出事業に携わる。90年代から、中国と台湾の政治・経済問題の研究に従事。雑誌に評論多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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