内容説明
生まれつき顔にハンディを負ったにもかかわらず、挫けることなく、看護の世界で、患者の痛みのわかる医療人として活躍する著者の感動の手記。
目次
“ふつうの顔”に生まれて
やい、バケモノ！
転校先で待っていた不思議
どうしてこんなに忙しいんだ？
中二の夏、突然顔を襲った激痛
いつか顔が爆発するかもしれない
左手が不自由な教授との出会い
君のような顔の人は雇えない
人生を大きく変えた出来事
藤井君は、うちのホープ！
看護の世界へチャレンジ
一日最低五時間は勉強しろ！
大学院に進めば、もっと世界が広がる！
夢にまで見た博士号の取得
京都政経塾で開眼したこと
もし、あの人と結婚していたら……
助教授、そして教授へ
暖かい励ましと心無い中傷のはざまで
著者等紹介
藤井輝明［フジイテルアキ］
１９５７（昭和３２）年、東京国立市生まれ。中央大学、千葉県立衛生短大卒。筑波大学大学院体育研究科修士課程、名古屋大学大学院医学研究科博士課程修了。現在、熊本大学医学部保健学科看護学専攻教授。医学博士、看護師、行政書士。顔の病気や傷などを抱える人たちに対する差別・偏見をなくすために精力的に活躍
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばりぼー
40
２歳の時に海綿状血管腫が発症し、以来「バケモノ」呼ばわりされるいじめに遭い続けた氏の回想録。小学校４年生でソフトボール部入部、部活以外でもそろばん、絵画、バイオリンを習い、東京体育クラブでは週２回のスイミング（10kmの遠泳を完泳！）と年に２度のスキー合宿に参加（１級取得！）、中学では水泳部に入部、そろばん教室を英語塾に、絵画教室を習字教室に変えたというバイタリティに敬服。「自分の目の前に立ちはだかる何か。それにぶつかった痛みに屈すれば障害になり、必死に乗り越えようとすれば目標になり得るのです。」2018/05/17
ひろ☆
28
2歳の時に、海綿状血管腫が現れる。この人以上に顔にコンプレックスを持った人はそうそういないだろう。知らない人から顔につばをかけられたことも一度や二度じゃないって。母の愛と恩師の導き、本人のものすごい努力。精神力が強い。正直、心が折れた時も何度もあるだろうに、どうそれを乗り越えたんだろうか。2014/07/03
かおりん
4
亡くなっていたことをTwitterで知りました。つらいことの多い人生だったでしょうけれど、読み終えたこちらが明るく暖かくなるような本でした。お人柄がしみじみ偲ばれて涙が出てくるような気さえします。
あずさ
3
カオニモマケズを読んで、藤井さんにも興味がわいてこちらも。ものすごい努力の人。顔を見てぎょっとする人におじぎをするなんて、なかなかできないことだと思う。2018/08/16
ヤナギ
3
藤井さんのハンディをものともしない姿勢が素晴らしさと思った。むしろ前向きに人生を楽しんでいる事が素晴らしかった。2009/09/13
