アメリカはなぜヒトラーを必要としたのか

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  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794211538
  • NDC分類 319.530
  • Cコード C0031

出版社内容情報

ヒトラーをつくったのはアメリカだった! 昨年9月11日の同時多発テロにまでつながる米国と独裁者の黒い人脈に迫る驚愕の書。米外交の暗部をあばく。

内容説明

1920年代からソ連邦の崩壊にいたるまで、アメリカの外交戦略には、明確なパターンがあった。それは「共産主義に対抗するために独裁者を援助し、育てる」というものである。この最初にして最悪の例がヒトラーのナチスだったといえる。第一次世界大戦で焼け野原となったドイツが、十数年後にはヨーロッパを席巻する軍事大国になれたのは、ブッシュ大統領の一族など、アメリカ政財界の親ナチス派の援助に負うところが大きかったのだ。戦後、この親ナチス・エリート集団は、反共工作のために各国の独裁者、麻薬王、そしてイスラム過激派とも手を組んだが、多くの場合、最終的にはみずからが育てた独裁者たちと対峙することになった。本書は、アメリカ外交の舞台裏で暗躍したこの黒い人脈にスポットライトをあてる、きわめて刺激的なノンフィクションである。

目次

序章 独裁者を支えたアメリカのエリートたち
第1章 ドイツを軍事大国にしたアメリカ企業
第2章 ドイツと戦いたくなかったアメリカの事情
第3章 アメリカを戦争に引き込んだチャーチル
第4章 親ナチス派と反ナチス派の暗闘
第5章 冷戦を「演出」した反共の闘士たち
第6章 ブッシュに引き継がれた黒い人脈
終章 9・11を生んだアメリカの冷戦外交

著者等紹介

菅原出[スガワライズル]
1969年東京生まれ。中央大学法学部政治学科卒。1993年よりオランダ留学。1997年アムステルダム大学政治社会学部国際関係学科卒。国際関係学修士。在蘭日系企業勤務を経て、現在はフリーの調査ジャーナリスト、国際政治アナリスト。国際政治のディープなバックグランドを追い続け、『選択』や『フォーサイト』等の情報誌や『正論』等のオピニオン誌で執筆活動を展開中。日本クロアチア協会事務局長も務める
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

coolflat

5
米国の政財界の指導者たちにとって、ヒトラーのファシズムよりも恐ろしいのは共産主義だった。共産主義の拡大を食い止めるために彼ら“親独派”はナチスに支援し続けた。しかし米国の“中立主義”はチャーチルの秘密工作によって頓挫する。米国は戦争に引きずり込まれるわけだが、なんと戦中においても“親独派”は偽装会社や外国資産管理局を使いナチスを支援し続けた。因みに戦前、ナチスの支援組織にアメリカ第一委員会というのがあるが、その看板として全国遊説したのがリンドバーグ。リンドバーグはナチスのプロパガンダに協力していたわけだ。2014/11/01

an

2
アメリカの敵・共産圏の対抗馬として第一戦争後からドイツ・ヒトラーを援助したという話から始まり。アメリカの国益とは・・・ということを考えさせられた。合理的過ぎて価値観が分からない。2011/03/21

もんちろげ

1
一段とアメリカという国が嫌いになった。2010/01/03

MORITA

0
アメリカという「善」がナチス・ドイツという「悪」を打ち破ったという教科書的な歴史観では見失う。第二次大戦前から国益を優先して都合よくドイツを利用してきたことで引き起こされたブローバックを現在のアメリカが被っているのは何という皮肉。歴史は瞬間を切り取るものではなく、連綿と続くものだということがよくわかる。2016/09/23

リール

0
32014/08/01

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