内容説明
イチローや新庄の活躍でメジャー・リーグへの関心が高まっている。その一方、日本のプロ野球からの人材流出、崩壊の危機が叫ばれている。この危機を加速させたのは、大リーグを盲目的に礼賛し、「巨人一辺倒」のプロ野球のつまらなさをステレオタイプに叩くメディアの責任も大きいのではないか。著者は「野球の本当の面白さ」を見ないで大リーグ・ブームに便乗するジャーナリズムが日本野球の良質な伝統を破壊していると鋭く批判する。痛快な野球エッセイ。
目次
日本野球はつまらないか
日本人は野球を知らない
メディアが日本野球を潰そうとしている
巨大ビジネスとなったメディアの限界
メジャー・リーグは理想の新大陸か
メディアが伝えないメジャー・リーグの真実
日本はこうして壊されてきた
アメリカがそうだから、という発想
世界のスポーツ・ビジネスとメディア
大リーグ・ブームの裏側
「日本力」を見直そう
「日本力」をめぐる攻防
魂のないスポーツ・マネジメント
日本人は芝生で遊ぶ楽しさを知るべきだ
グローバル・スタンダードの化けの皮
グローバリズムに飲み込まれるスポーツ
視聴率稼ぎと自己陶酔のスポーツ実況
日本のスポーツに未来はあるか
著者等紹介
小林信也[コバヤシノブヤ]
1956年、新潟県長岡市生まれ。慶応大学卒。スポーツライター、エッセイストのかたわらラジオのパーソナリティなどで活躍
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