内容説明
代理母、クローン、臓器移植から安楽死まで、生命をめぐる環境の変化を見すえる生命科学者が、生と死の倫理を問い、いのち本来のあり方を考える。
目次
ひとつのいのちが生まれるまで
人工授精
体外受精
いのちはいつ始まるか
精子銀行
卵の提供と代理母
高齢出産はなぜいけないか
出生前診断
障害をもって生まれることの意味
ヒト・ゲノム解読がもつ意味〔ほか〕
著者等紹介
柳沢桂子[ヤナギサワケイコ]
1938年東京生まれ。お茶の水女子大学を卒業後、コロンビア大学大学院を修了。慶応義塾大学医学部助手、三菱化成生命科学研究所主任研究員をつとめる。78年、病に倒れ、83年同研究所を退職ののち、サイエンスライターとして、生命科学の立場から「生命とは何か」を問いつづけてきた
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感想・レビュー
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ののまる
3
私も年齢に相応しくない濃厚な延命治療は受けたくないです。2014/05/22
ひまわり
0
『いのち』というテーマについて様々な観点から講義形式でまとめられた1冊。初版は2001年なので、もう10年も前になるため、医療や科学技術の面からは古く感じられるかもしれないが、倫理的な考え方、見方としては何度読み返しても非常に興味深く、また、考えさせられる。大学(生物学)の講義でちょうどES細胞について学んでいた時に課題図書にされた本というのも頷ける。一番印象的な一節を紹介します。-いのちというものはそれだけで尊いのではなく、そこにその人の「人格」があるから尊いのだ・・・-2012/02/19
マイケル
0
科学の進歩で可能になったこと全てが正しいことではない。メリットだけでなく、生命倫理の問題としてしっかり考えるべき。日本人と西洋人の考え方の違いが紹介されており興味深い。2019/04/26