出版社内容情報
狂牛病、クロイツフェルト=ヤコブ病を引き起こす、遺伝子のない不気味な生命体の謎を追う戦慄のドキュメント。
致死率100%、不死身の病原体の正体とは――
この不思議な病原体の謎ときの記録だ。実は、狂牛病とにた病気が、これまでも、世界のあちこちで、さまざまな動物に起きていた。ニューギニアの食人族の間に流行した「クールー」。十八世紀ごろからヨーロッパの羊の間でときどき流行した「スクレイピー」.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』226頁、より)
内容説明
脳がスポンジと化す。その奇病を引き起こす病原体は、放射線照射も、360度の高温をも生き延びる。そしてそれはいまや食肉、化粧品から医薬品まで、われわれのごく身近にあるという。感染すれば、痴呆、けいれんの末に100パーセント死に至る。予防手段も治療方法もない。奇病は羊、ミンク、牛、猫へと種を越えて拡がり、ついにイギリスの少年少女たちが倒れた。いずれも脳がスポンジと化していた。そしてその病原体には遺伝子がない。それでもなお自己増殖し、進化し、変異をとげるという。この不死身の病原体の正体とは何か。羊の病気から狂牛病、アルツハイマー病へとつづく奇妙なつながりが指し示す人類の未来とは…。本書はフィクションではない。医学・生物学の常識を、生命の概念そのものを根底から覆す戦慄のドキュメントである。
目次
第1部 人食い族の中で(わたしはあなたを食べる;クールー;クロイツフェルト博士とヤコブ博士 ほか)
第2部 現在の生物学では解けない謎(不死身の病原体;ハイテクの中の新しい食人現象;子供に感染する;現代の七不思議)
第3部 ウイルスに身をやつした神(食肉の復讐;アイス・ナイン;最悪のシナリオ)
感想・レビュー
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