内容説明
ありふれた交通事故だった。ただちに最寄りの救急病院に収容された娘。だが、その容体の悪化を必死で訴える母親に、医師は終始取り合わなかった。容体は急変した。救命救急センターへの緊急転送。手術。2週間におよぶ絶望的な入院生活ののち娘は死亡した。単なる交通事故死として処理される娘の死。あの医師が娘を死なせたのだ。泣き寝入りはしたくない。娘の死因を追究して、3年半におよぶ救急医療裁判を、すべてを投げうって闘いぬいた一主婦の手記。
目次
家族のアルバム
娘の死(事故;転送;集中治療室;決意)
救急医療裁判(証拠保全;被害者たち;口頭弁論;いらだち)
救急医療裁判〈2〉(田村救急医の証言;救急医療を考える会;落とし穴;交渉;弁護士の交代;水仙の郷)
家族(電話;夫婦の絆)
娘からの宿題(原告であること;命を裁くということ;判決)
娘への手紙
判決文抜粋