内容説明
複雑系の生態学。知覚とは、行為の多様性が、環境のなかに多数の意味を発見することである―生態心理学の革命的理論「アフォーダンス」を、生物や経済現象の力学的研究から発想された「内部観測」理論とつきあわせることによって、新しい複雑系科学の可能性をさぐる。
目次
アフォーダンスとは何か
複雑系・アフォーダンス・内部観測（内部観測の根源―量を実現する；イントリンジック・ダイナミクスが内部を生成する；イベント接続―カテゴリーが運動する；運動・発達の存在論 ほか）
運動はどのようにアフォーダンスにふれているか（多様なことが生まれるところ；多様なことの間に起こっていること；運動、アフォーダンスにいたる；プラグマティズム）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
砂糖 翠
1
アフォーダンスについて、確かに環境が有機体に対して、何かしらの行為の可能性を提供する、というのはよくわかった。アフォーダンスは常に潜在的にあり、認識する主体を必ずしも必要とはしないが、そのなかで、有機体がアフォーダンスを探るということがどういうことなのか少し疑問に残った。主体の直接的な認識が多種多様なだけでもあるような気がした(もちろん環境からの規定があるとしても)2015/01/19
遊歩者
0
松野氏のところは、サッパリ分からなかったけど、ほかのところは、興味深く読めた。2013/09/13
Yukinori
0
人間の知覚について、さまざまな方向からの研究が紹介されているがどれも我々が普段何気なく行っているようなことを十分に説明できるようなものではないようだ。それだけ人間の知覚は複雑で調べにくいものなのだろう。 こういう分野では深く専門的な研究と、幅広い分野からの見識の両方が求められるのだろうか。2012/10/31
ftoku
0
プロスペクティブ・コントロール が気になった2008/09/21
2n2n
0
古本屋で見つけて、安かったので衝動買いした本。アフォーダンスや複雑系の話には興味があったので買ってはみたものの、内容が難しすぎでほとんど理解できなかった。もう少し初学者向けの本を読んでから出直します。2010/07/31
