出版社内容情報
賢く意思決定するための9つの方法
私たちは物事を判断するときに、知らず知らずのうちに思考の罠に陥ってしまっている。どのようにすれば物事を正しく判断できるのだろうか。ロングセラー『人間この信じやすきもの』の著者が語る、賢く意思決定するための9つの方法。
トーマス・ギロビッチ[トーマスギロビッチ]
著・文・その他
内容説明
人間関係、学力向上、臓器移植、仕事におけるアメとムチ…日常のさまざまな難問を「賢い人」はどのようにしてバイアスにとらわれず、正しく判断しているのだろうか。社会心理学の第一人者による意思決定の教科書。
目次
第1部 賢明さの柱(客観性の幻想;状況の押しと引き;ゲームの名前;行動の優越;鍵穴、レンズ、フィルター;振り返りとこれから)
第2部 賢明さを応用する(部屋のなかで最も幸せな人;なぜ「仲良く」やれないのか;アメリカにとっての難題;世界にとってのさらに大きな難題)
著者等紹介
ギロビッチ,トーマス[ギロビッチ,トーマス] [Gilovich,Thomas]
コーネル大学心理学教授
ロス,リー[ロス,リー] [Ross,Lee]
スタンフォード大学心理学教授
小野木明恵[オノキアキエ]
翻訳家。大阪外国語大学英語学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミライ
37
まず表紙が鹿にみえたがこれはアザラシにも見えるようだ、うーむ。日常のさまざまな難問を「賢い人」はどのようにバイアスにとらわれずに判断しているのかを社会心理学の見地から徹底分析した一冊。賢い人とは知識や頭脳の明晰さではなく、人に対する洞察力だったり重要な局面で適切な判断ができる能力を指す、日常は自分以外の人も必ず絡んでくるので人を相手にした時に心理学的に賢くあることが重要であると著者は問う、、、読んでいていろいろと考えさせられた一冊。2019/03/03
ポレ
9
行動経済学、行動心理学、社会心理学のおはなし。人間は、自分の知覚を盲目的に信頼してしまう。反射的に現実と対応していると思いこんでしまうだけでなく、自分自身の個人的な知覚が、特別に正確で客観的であるとまで思いがちである。これを素朴な現実主義といい、もっとも陥りやすい認知バイアスのひとつだ。この素朴な現実主義を皮切りに、人間の不可解な行動を次々と明らかにしていく。そしてわれわれが賢くあるためには、どのような行動を取ればいいのか示唆してくれる。ひとことで言うと虚心坦懐なんだけど、それができれば苦労しないよね。2019/03/16
根本隼
7
人の認知機能について、それがいかに主観的であり、いかに人が自身の認知を客観的なものとしてしまうか。見ている現実がありのままの現実だと思い込み、知らぬ間に様々なバイアスにかかっていることなどが、長年の研究によって明らかにされているという。必要以上に利害に囚われず、以上のことを自覚して議論できる人が増えてほしい2019/04/09
まさや
6
死んだときに臓器を提供する同意を生前同意する方式(オプトイン)と拒否をしていないと同意になる方式(オプトアウト)があるそうです。 日本は前者ですね。私は拒否をしていないと同意に見なされる方がいい気がしました。2021/05/23
富士獣
6
人の感情や意思決定や行動がいかに客観的でなくバイアスの影響を受けて外的要因に作用されるかについて、大量の事例とともに紹介し、どうすれば少しでも「賢く」なれるかについて大量の事例とともに検討する本。悪い洋書にありがちな事例の載ったやたら分厚い本で、一般向け学術書としては網羅性が足らず分類されておらず、啓発本としては冗長でポイントが掴みづらい。内容は決して悪くないけど、オススメ本は他にあると思う。2020/10/04