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相模原障害者殺傷事件―優生思想とヘイトクライム

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  • サイズ B6判/ページ数 258p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791769650
  • NDC分類 369.27
  • Cコード C0030

出版社内容情報



立岩真也[タテイワシンヤ]

杉田俊介[スギタシュンシュケ]

内容説明

障害者殺しとそれへの抵抗の歴史を召喚し、いちはやく事件のフレームを示してみせた社会学の第一人者と、若者たちの鬱屈の深層を見つめながら、等身大の言葉で語りかける在野の批評家による緊急提言。

目次

1(精神医療の方に行かない;障害者殺しと抵抗の系譜;道筋を何度も作ること)
2(優生は誰を殺すのか;内なる優生思想/ヘイト/ジェノサイド)
3 討議・生の線引きを拒絶し、暴力に線を引く(まず何を、誰に、どのように書いたか;立ち返るべき場所、開いていく歴史;マジョリティでもマイノリティでもない者の鬱屈;さまざまな「言い方」の実践;施設、あるいは地域をどうするか;この時代と人の不安を語ることの困難;解毒し、線を引くこと)

著者等紹介

立岩真也[タテイワシンヤ]
1960年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。現在、立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。社会学専攻

杉田俊介[スギタシュンスケ]
1975年生まれ。法政大学大学院人文科学研究科日本文学専攻修士課程修了。川崎市のNPO法人で障害者ヘルパーに従事しつつ、執筆活動を行ってきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スパシーバ@日日是決戦

105
{2016年} 「重複障害者の方が家庭内の生活、及び社会的活動が極めて困難な場合、保護者の同意を得て安楽死できる世界です」「今こそ革命を行い、全人類の為に必要不可欠である辛い決断をする時だと考えます」。2016年7月、相模原市障害者施設で入所者19人が刺殺され26人が負傷した事件。「保護者の疲れきった表情、施設で働いている職員の生気の欠けた瞳」「障害者は人間としてではなく、動物として生活を過ごしております。車イスに一生縛られている気の毒な利用者も存在し、保護者が絶縁状態にあることも珍しくありません」と。2017/01/31

こばまり

56
難しかった。共著者も指摘しているように立岩氏の文体は独特。この事件はうまく消化できないし、また短期間で表層的に消化してもこじれるばかりに思う。優劣がないという前提において、どんな生にも等しく意味がないという考え方は私には新鮮だった。2018/08/26

壱萬弐仟縁

39
前半は思っていた内容と違ってた。立石(T)氏:医療は名目で、監禁(隔離)のために精神科病院を使うことでしかない(19頁)。なにか正しいことは、正しくとも厳しいことであるようにも思われる。その正しいことはもっともなことであるかもしれないが、しかし「それでは人々の理解が得られない」と言われるのである。「広く社会の理解を得る必要がある」ということにされる(96頁)。自由は正義であるとされるが、正義が信用されなくなる。そこから利益を得る者たちが、得ようとする時に使う言葉と見られるから。その価値が下げられてしまう。2017/06/09

千穂

37
次は津島佑子の狩の時代を読もうと思う。ダウン症の身内について障害者差別について書いてあるそうなので。2017/08/19

ゆう。

35
立岩氏は障害者差別の歴史や尊厳死安楽死を尊重する論調とこの事件の繋がりを指摘し、杉田氏は優生思想とヘイト、ネトウヨなどの流れと指摘し、私たちの「内なる優生思想・ヘイト・ジェノサイド」なるものを立ちきっていくべきだと言います。しかし根底には生には平等に意味がないから殺傷することは意味がないという主張です。僕は内なることの意味を鋭く問われなければならないと思います。生きることに意味はないというのは一種のニヒルです。内なるものは社会的に生み出され、生に意味があるからこの事件は許されないのだと僕は思います。2017/01/06

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