出版社内容情報
親鸞とその師・法然の教えを新たな視点から解き明かす。これまで親鸞の影に隠れがちだった法然の思想がじつはきわめてラディカルであったことを示し、〈専修念仏〉〈悪人正機〉など、日本仏教を変革した重要テーマは、法然によって準
内容説明
“悪人正機”の真の意味とは何か?法然はいかにして親鸞を“肉食妻帯”に踏み切らせたか?三つの夢告の核心とは?いくつもの新説をまじえながら、“悪”や“犯”という難問を超えて、生の実相を根底から引き受ける浄土仏教の可能性をはじめて開示する、画期の書。
目次
第1部 法然(法然思想の生成;法然のアポリア)
第2部 親鸞(実践者・親鸞の思想形成;弟子のこころの躍動;「女犯偈」の思想)
著者等紹介
佐々木正[ササキタダシ]
1945年大分県臼杵市生まれ。長野県塩尻市・萬福寺住職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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moonanddai
6
あくまでこの著者の説によることにはなりますが、親鸞は浄土宗の中でももっと「過激派」であったのではなかったかと思っていました。「悪人正機」を唱え、自ら「肉食妻帯」を実践し、「法難」の因を作ったのではないかと…。しかしここでは「悪人正機」は法然の思想であり、「妻帯」も法然の進めるところで、親鸞は師の教えを愚直に守り続けたものとしています。まさに「法然上人にすかされまいらせて、念仏して地獄におちたりとも、後悔すべからず…」です。一つの説ではあるのかもしれませんが、なんとなく「腑」に落ちるところはあります。2018/06/18