自爆テロ

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  • サイズ B6判/ページ数 254,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791764273
  • NDC分類 316.4
  • Cコード C0030

出版社内容情報

越境の思想家アサドが「文明の衝突」や「正しい」戦争といった従来の議論を超えて、新たな時代の文明論を切り開く。

内容説明

「西洋/イスラーム」「文明/野蛮」「テロ/正しい戦争」…。自爆テロをめぐる議論は固定化された枠組みに囚われ、思考停止に陥っている。越境の思想家アサドが「文明の衝突」や「正しい」戦争といった従来の議論を超えて、新たな時代の文明論を切り開く。

目次

1 テロリズム
2 自爆テロ
3 自爆テロの戦慄

著者等紹介

アサド,タラル[アサド,タラル][Asad,Talal]
1933年サウジアラビア生まれ。ニューヨーク市立大学大学院教授(人類学)。西洋近代の批判的再考察をテーマとする

〓田真司[カリタシンジ]
國學院大學法学部教授(政治思想史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちぃ

27
この本が書かれた当時、自爆テロは今よりもっと不可解だった。でも今は彼らの主張も促すものもずっと「説明が可能」になっている。こうなってくると本著で著者の述べる組織的戦争と「自爆テロ」の違いはますます曖昧になるし、その組織が、一応拠点は持っていても、場所は重要でなく、思想と伝達によって形を保っているのだからますます、本当に、終わりがない。。日常が日常でなくなるかも、今日のこの平和が明日はないかも、そんな危機感が募ってしまった。2017/06/15

★★★★★

3
なぜ人は自爆テロに戦慄を覚えるのか?正しい戦争とはなにか?ディアスポラの人類学者、タラル・アサドの論じるテロリズム論!という理解で大体間違ってはいないのだが、それだけに留まらぬ問題を9.11以降の世界に提起する一冊。詳細については、本文を食ってしまうほど読み応えある磯前氏の解説を参照のこと。2009/03/02

Ecriture

2
濃密に絡み合った世界での文明の衝突の不可能性、正戦と聖戦の間に横たわる軍事力の差、宗教でなく戦略としての自爆テロ、etc。斬新な切り口で次々とテロリズムとそれへの報復の双方に潜むステレオタイプを崩していく。正戦の論理をテロリスト側に応用してみせる場面は圧巻。付属の磯前順一の解説も素晴らしい出来で、解説の域を大きく超えている感がある。価値ある一冊。2009/07/10

テツ

1
正しい戦争なんて絶対に存在しないように正しい自爆テロなんていう物も存在しない。だけれど弱い立場にいる少数の人間が強大な相手に一矢報いる為にはそれしか方法がないことも確かだ。理想論だと理解はしているけれどテロを起こす誰かをそこまで追い詰めることをしないように進んでいく世界を構築できないのかと考えてしまう。やったらやり返される。復讐の連鎖はどこかで誰かが断ち切らない限り止らない。2014/03/11

地味(まるしー)

0
<◎>第三章は精読、あとはまだ流し読み。西洋リベラリズムの暴力を批判した書として、考えさせられる。ただし解決を与えてくれる類いのものではない。本書を受けてなおリベラリズムを擁護し続けるにはどうしたらよいか。宗教を排除しようという言説は、おそらく何の役にも立たないだろう。2015/11/03

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