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マンガは変わる―“マンガ語り”から“マンガ論”へ

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  • サイズ B6判/ページ数 304,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791763856
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

ついに大学に講座ができた 「マンガ表現論」。現代思想・批評の最先端を担う 「ポストモダン/サブカル論」。この二つを架橋して言論界に大きな断層をもたらした『テヅカ・イズ・デッド』 の著者の10年余の批評活動を集大成。過去のマンガとマンガ論が臨界に達し、変容していく様を浮かび上がらせ、未来を展望する待望のマンガ全論。

内容説明

マンガ表現論とポストモダン/サブカル論を架橋し、マンガ界、批評・思想界に大きな断層をもたらした著者の10年余にわたる批評活動を集大成。過去のマンガとマンガ論が臨界に達し、変容していくさまを浮かびあがらせ、未来を展望する待望のマンガ全論。

目次

1 表現論/ジャンル論(美少女エッチ漫画の基礎知識;漫画の描き方本の基礎知識;マンガの前衛―アニメ絵をめぐって ほか)
2 マンガ作家論(諸星大二郎の奇妙な世界;超リアルかつ超こまめ―古谷実;高野文子はいかに「没入」を描いてきたか ほか)
3 状況論/キャラ文化論(スミスが獲得したリアリティをエヴァが獲得できなかった理由;男性のための「試験に出る」やおい講座第1回 七〇年代篇;男性のための「試験に出る」やおい講座第2回 八〇年代篇初頭「アニパロ時代」篇 ほか)

著者等紹介

伊藤剛[イトウゴウ]
1967年名古屋市生まれ。マンガ評論家、編集者、鉱物愛好家。名古屋大学理学部地球科学科岩石学鉱床学講座卒。現在、武蔵野美術大学芸術文化学科非常勤講師。日本マンガ学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえ

7
「大学人がマンガ研究に着手する際、先行研究を参照しなかったり、在野の論者を招聘したり学位を出したりする際に最低の人選をしてしまうといった、「奇妙な振る舞い」をする背景にも、「ぼくら語り」と同様に無意識的な欲望の断念を見て取ることは許されるのではないか。その意味では、竹内一郎『手塚治虫』の、九州大学での論文博士取得と、06年のサントリー学芸賞受賞は、まさに象徴的な「事件」だろう。同書とその原本になった論文は、先行研究をまともに参照しておらず、また資料の扱いにも問題が多く…たいへん水準の低いものであった」2019/11/05

山像

0
いきなり批評としてやってはいけないこと(印象批評、自分個人の感想の過剰な一般化、所詮パロディーだという逃げのポーズ、等々)を全部使って紙面を埋め尽くしてるような成年コミック評で始まって何だこれはと思った。「アジテーションとしてのガンダム」などは面白かったので(富野喜幸の受け売りを語るガンダムファンと朝日新聞記者のすれ違いを浮かび上がらせる箇所などは中々エグい)、漫画表現の批評というよりは業界を取り巻く運動などの歴史を語る人という認識で見た方がいいのかもしれないと思った。2015/12/30

kiyoyama_san

0
「エイリアン9論」のなかで マンガのコマを「クロノス時間」と「カイロス時間」で説明したのが面白かった 『戦闘美少女の精神分析』も読んでいたけどすっかり忘れていた2016/01/03

yoshinoriことしろたんの人

0
収録文章の中で既に既読だった部分を省いて一読。マンガ(一部アニメ)論で取り扱っている作品はメジャーなモノから、サブカルすぎて(癖がありすぎて、か)好みが分かれるものまで。冒頭に「テヅカイズデッド」を読んだ上でと触れていますが、ポストモダンとポップカルチャーに関する本を数冊読んでいたら関係なく読めます。とはいえ、「テヅカ…」はデビュー作兼有名書なので読みたいのですが。2013/09/25

tktn

0
『あずまんが大王』について、卒業によってテクストが閉じられ、蓄積されたエピソードを「楽しい思い出」として機能させる、という記述はたしかにそうだな、と思った。「コマ間の落差を排することにより、エピソードの細部をいくらでも細かく微細に語」る(P132)というのは、仙石寛子のマンガを読んでいて思ったことだな。でも仙石寛子のマンガについて書くには、たぶんまた別の要素を念頭に置かなきゃいけないかもしれない。2012/11/09

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