コンテンツの思想―マンガ・アニメ・ライトノベル

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  • サイズ B6判/ページ数 199,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791763252
  • NDC分類 361.5
  • Cコード C0010

出版社内容情報

加速の一途をたどる情報消費社会のなかで「コンテンツ」という概念が孕みうる問題圏。東浩紀対談集。

内容説明

コンテンツ産業の国を挙げての振興が喧しく言われる現在、マンガ・アニメ・ライトノベルetc.の現場はどうなっているのか。東浩紀がポスト『エヴァ』世代のクリエイターたちと熱く激しく切り結ぶ。まったく新しいサブカルチャー批評の胎動を伝える画期的対論集。

目次

1 セカイから、もっと遠くへ―新海誠×西島大介×東浩紀(『ほしのこえ』衝撃;アニメと美少女ゲームのあいだで ほか)
2 アニメは「この世界」へと繋がっている―神山健治×東浩紀(『S・A・C』と『2nd GIG』の差異をめぐって;「新しい戦争」のリアリティ ほか)
3 「キャラ/キャラクター」概念の可能性―伊藤剛×夏目房之介×東浩紀(「キャラ/キャラクター」の発見;「まんが・アニメ的リアリズム」と小説 ほか)
4 フィクションはどこへいくのか 桜坂洋×新城カズマ×東浩紀(二つのリアリズム;萌え要素とデータベース的想像力 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サイバーパンツ

15
東浩紀とアニメ・マンガ・ラノベ・批評のフィールドで活躍する作家たちとの対談集。内容は取り上げられている作品と、ある程度のサブカル批評への知識を持っている人向け。神山健治との対談での、押井守の表現が哲学的会話中心から映像的快楽中心へ変遷したという説明はいわれてみれば、確かになぁと納得。あとは、伊藤剛のキャラ/キャラクターについての対談。ここは、伊藤キャラ論への理解をより深めるのにも役立つし、なによりマンガ論以上の領域への拡大可能性を探るところは面白い。本書で一番の見所。2016/08/05

またの名

11
たまたま会場に来てた斎藤環氏等から質問を出してもらってる対談、今やハリウッド映画化した小説原作者の桜坂氏が「きっと桜坂さんの時代が来ますよ(笑)」と慰められてる鼎談を収録した、やけにメンバーの豪華な本。ラブレターとして一人の女性に向けて作品を一つ造ったと言う新海氏から聞き返された東氏は、当時付き合ってる恋人がいて他人を単独的に愛するとはどういうことか実存的に苦悩しつつ硬派なデリダ論『存在論的、郵便的』を書いたと告白。固有名論も二次創作文化に由来するらしく、言葉の背後にモノの実在を意識している思想家だった。2018/12/03

AoiHinata

7
部分と全体のおはなしになるのかなぁ。部分っていうのは、キャラクタとかストーリーの断片とか。部分は部分だけでも成り立つのかとか。部分の総和が、必ずしも全体にはならないかもとか。2010/09/23

🐰

4
東さん中心の鼎談集。テヅカイズデッド関連はほとんど理解できませんでした。本編読んでみないことには。新海さんの作品の、東京の何となく綺麗な意味を持たない写真を繋げて音に合わせてパパパっと切り替えるあの演出は、PCにある画像データをほんとにテキトーに選んでるらしいです。丁寧にロケハンして頭の中にある画を映像化するのではなく、無数のデータベースを無作為に映像化する手法。2019/06/06

生ハム

2
異なる現場の人びとが、東さんとの対話の中で「キャラクター」をより深く、追究していく過程がエキサイティング。キャラクターとは、そもそも何なのか。考えるヒントを与えてくれる一冊。なんで、キャラクターはあんなにも「リアル」に感じられるのか。「キャラが濃い」という言葉に代表されるように、キャラというのは普段は特徴の集積と認識されがちだけれど、キャラが立つというのは、実は、そのキャラが持つ要素がどれだけ薄れても「そのキャラ」だと認識される部分にあるのでは。2012/09/19

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