出版社内容情報
資本主義勃興期のアメリカを舞台に、事業に失敗して破産した人々の人生と、その敗残者イメージが社会に及ぼした影響をたどる。
内容説明
初めて明かされる驚愕の歴史。「自由と機会均等の国」では事業に失敗したら素質のせい。アメリカン・ドリームは「生まれながらの敗者」の製造装置だった。日記、取引記録、信用調査書、借金を頼む手紙、破産判決、自殺の遺書…資本主義興隆期のあらゆる文書を渉猟し、破産した人びとの人生と、その敗残者イメージが社会に及ぼした影響をたどる。
目次
序章 静かな絶望の人生
1 前進の時代に破産すること
2 その人の内部にある理由
3 われわれは誰もが投機家
4 中央情報局、一八四一年創業
5 三流男たちの大きな赤い本
6 誤報とその不満
7 野心のための戦争
8 大きなビジネスとちっぽけな男たち
終章 注意して見なければ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
rinichiro
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経済的成功への野心を持たない「怠け者」、成功を果たせなかった「負け犬」、そして、彼らの対極にあるアメリカ的な理想の男「セルフメイド・マン」のイメージで見るアメリカ史。// 「What Would Jay-Z Do?」Ben Lee (2007)2009/08/07
てり
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19世紀アメリカ、信用調査会社の調書や手紙・日記などから失敗者・破産者を取り上げ、資本主義の国アメリカのあれこれをあぶり出す。そういう本だと思うが、ベッタリ抑揚のない記述が続いて全く頭に入ってこなかった、残念。2022/09/02